ちゃんと休むができなくて。

昨年まで家人の仕事には夜勤があり、
夜勤の日は、僕が簡単にできる範囲で夕食を準備し、
朝は子どもたちを学校に送り出し、
少し遅れて、出勤させてもらっていた。

思えば、彼女の仕事が多忙を極めていた頃、
僕は自分の仕事がうまくいっていなくて、
職場から逃げるように、なるべく定時で退勤して、
夕食の準備をするようになった。
彼女に比べたら、取るに足りない夕食だ。
子どもたちは喜んで食べてくれた。

そうやって初めて彼女の凄さを実感した。
家具を揃えたのも
布団を揃えたのも
食器も揃えたのも
調味料も
子どもたちの服も、靴も
全部彼女がやっていた。

彼女が僕たち家族の生活に彩りを与えていた。

今は彼女は異動になり、定時で上がってくる。
夜勤もない。
子どもたちも大きくなって、それほど手もかからない。
むしろ自分のことは自分でやれるようになってきた。

だから最近は彼女がいない夜も
彼女がいない朝もなかった。

彼女の母が手術をするというので、
実家に一泊してくると。
久しぶりに、僕が夕飯の支度をして
朝子どもたちを送り出す。

久しぶりにするから時間感覚がつかめない。

とりあえず、仕事の振休もあったので、
午前休をとった。

本当は仕事に遅れていくのは好きじゃなかった。
これは好みの問題だけれど、
昔から、余裕を持って動きたいので、
同僚がいそいそしている中に入っていくのは
ちょっと苦手で。

だから午前休をとった。
前だったら、午前休でもちょっと早めに出勤した。
11時くらいとか。

だけど、今日はやめてみた。
せっかくだからちゃんと休もう。
コメダ珈琲に来た。
朝のモーニングサービスが好きだ。

当たり前なんだけれど、
ちゃんと休めている。少し、自分が嬉しくなった。


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