微睡みシンドローム

きょうは少し自分の話をしてみようと思う。
私が持っている特性の話をだらだらとするだけの時間になると思う。


私は眠ることが大好きだ。


一方で、眠ってしまう自分が大嫌いである。




高校2年の夏くらいから、突然睡魔に抗えなくなった。


元々ロングスリーパーというわけでもなかったし、低血圧で寝起きは良くないものの一度起きてしまえば授業中に眠ってしまうことなどほとんどなかった。




理科のビデオを見る時間とかは意図的に寝ていたかもしれないけれど。



結構真面目に授業を聞いている方だったと思う。

塾にも通っていなかったしできる限り勉強はしたくないから授業中に理解しきることを心がけていた。



それがいつからか授業のたびに眠ってしまうし、走れば乗り込める乗り換えの地下鉄を見送って次の車両が来る4分間立ったままフラフラと眠ってしまうような有様であった。


うとうとすることなく突然気絶したように視界から消えるようで、どうやら尋常ではないと思ったのか何度かクラスメイトに睡眠外来の受診を勧められた。


思えば先生に寝ていることを注意された覚えもほとんどないかもしれない。



昔から自律神経が弱いのにストレスに気づきにくいのか突然体からの思わぬ謀反に遭うことが時折あった。

過眠症なのかもしれないなあと思いながらも、もし違ったときにただの怠惰な人間でした!みんなは頑張って起きられるのにあなたは出来ないんですね!というラベリングをされてしまったら立ち直れないと思った。


だから今も睡眠外来は受診できていない。


高校時代よりは少し落ち着いたけど、やっぱり一定の周期や波があるようでどうにも抗えない時期がある。それがまさに今。


平気で17時間くらいノンストップで寝てしまうし、多分もう一度寝ろと言われたら寝れるので気づいたら眠っている時間がどんどん長くなって目覚めることができなくなっているんじゃないかと思う日がある。


毎日起きたら外が暗い。


そして明るくなる前には眠る。



今は少し自分の中にいる魔物を手懐ける方法を心得てきたので、社会的に死ぬことはそんなにない。そんなにね。



眠れないことは心配されるけれど、起きられないことは努力不足を指摘されがちだ。

もう自分のしんどさを他人に伝えることは諦めている。



高校生の時、めちゃくちゃ辛かったこととかなかったと思うし昔からの友人に聞いても全然元気だったと言われるけど実際のところ高校生活で覚えていることはほとんどない。本当にずっと眠っていたのかもしれない。楽しかったことを思い出そうとすると頭にもやがかかる。



う〜ん、高校が大嫌いだったという気持ちはすぐに蘇るからやっぱり結構ハードだったのかもしれない。そういえば卒業アルバム買わなかったわ。しんどかったのかもね。

班長なのに修学旅行で4日目に急にめちゃくちゃハブられたこととか、顔が可愛くないからってバイト先で私だけめちゃくちゃパワハラされたこととか。
動画編集なんてアプリで動画つなぐ程度しかやったことなかったのに急に編集できるよね?って誰かに売られて、低スペックパソコン保冷剤で冷やして何度もデータ飛ばしながらAviutl一から覚えて五徹で学校祭用のクラスPV作らされて、提出日に大寝坊かまして大変なことになった話とか。(結果間に合いはした)なんか笑い話にできるかなっていうエピソードしか記憶の引き出しにない。


そして指定校推薦を担任の先生にとってもらえなかったことで私の睡魔が大暴れし出したのである。


推薦が欲しくて評定を頑張ってキープしていた。

担任の先生は自称進学校にありがちな国公立大学至上主義で指定校推薦募集の締切日すら通知しないような先生だった。

顔はもう忘れた。


私にとっては勉強することよりよっぽど毎日決まった時間に起きて気合を入れて家を出て、人とコミュニケーションをとって…という普通の人間の営みが苦痛だった。頑張っていた。


その頑張りを認めて欲しかったから推薦が欲しかった。

成績だけが頑張りの数値なのだろうか。頑張るってなんなんだろう。


無遅刻無欠席がアホらしくなったし通知表も捨てたくなった。



それからとにかく睡魔に抗えない生活。

親からの理解もあまり得られなかった。



とにかくセンター試験や入試で眠って人生を踏み外すことが怖くてこっそり薬局で買ったエスタロンモカを飲みまくっていたことを思い出す。最後の方はあんまり効かなくなっていたけど箱をお守りみたいに握りしめると起きていられる気がした。ブロンODだけは自分にも尊厳はあったのか思いとどまった。でかした。

良い子は真似しないでね。



結果センターで寝るという最悪の事態は回避したけど自分の睡魔に怯えすぎてめちゃくちゃコケた。第一志望も受からなかった。まああんだけ毎日眠りこけていれば第一志望は難しかったなあと自分でも思っている。



こんな私を受け入れてくれた大学でもとにかく起きられなくて単位を落とした。

毎学期ギリギリで生きすぎている。KAT-TUNもびっくりだと思う。



だからオンライン授業は本当に私にとっては画期的なシステムだった。

早起きしなくていい!!

勉強は嫌いじゃないから今までで一番単位が取れた。



なんか、こういう仕事ないのかなあって甘えたことを考えている。

今は寝坊で社会的信頼を失うのが怖くて夜勤を単発で入れる生活。


次の日の朝が早ければ寝ないでそのまま準備すれば約束に遅れることはない。

(座ってうとうとしたのか気づいたらフローリングで8時間寝ていて青ざめたことはある)



日常生活を当たり前に営むことがなにより自分にとって努力が必要なことである私が、ストレスから完全に解放されて睡魔とおさらばする健全な生活を営める可能性は極めて低いと言える。


めちゃくちゃ楽しみにしてるコンサートの日ですら寝坊しますからね。限界。



そんな私が社会的信頼を損ねないまま居場所を確立できる仕事ってなんなのだろうかとぼんやり考える日々である。


今日は頑張って10時に起きて面接に行ったからまだ16時だけどもう眠いです。

でも自分なりに一つずつ進んでいこうと努力はしているつもりなので生ぬるく見守っていただけるとこれ幸い。



眠ることが大好きで、幸せだと感じる自分をまるごと好きになってあげられるようになることが今の目標。眠りとの共生。


とりあえずエスモカの空き箱をお守りにするのはやめました。捨てた。



睡眠外来もそのうち、ね。行けたらいいなとは思っています。



私の人生はこんな風に少しずつ、かつ結構重大な欠陥が見受けられるので文字に起こしてじわじわと、岩に水が染み入るがごとくね。そういう自分を受け入れて行けたらいいなって思っています。


まあこういう欠陥のパテ埋めをしてくれていたのが嵐であり櫻井くんだったんですよね。ちょっとパテを剥がしてまで自分の穴に向き合う勇気が今はまだないのでうまく話せないけど。


でも言葉にしなくちゃいけないとは思っているので、頑張っていくのみですね。

そういえば"ままならない私"が精一杯生きる推し、燃ゆの感想をnoteに意気揚々と書いたのちに友人たちが読んでみた!と感想を教えてくれました。
大学の課題で最近たくさん本を読んでいて、同じ本をいくつかみんなで読んで共有している日々の最中でのことです。

"主人公があまりに痛々しくて読んでいられなかった"的な感想をかなりもらいました。"かわいそうに思えちゃう"とも言っていたかな。

まあ私みたいなオタクはその中にはいないから、"こんな生き方意味わからん!"って言われるよりも良かったのかもしれないけど。

その"かわいそう"が私を傷つける可能性を微塵も感じていない無邪気さがくるしい、!となってしまってぐるぐるしています。

私はアイドルに救ってもらって生きる毎日をしあわせだと思っているし、アイドルがいなきゃこんなふうに生きられなかったって感謝しているし、こういう自分悪くないし結構好きだって思っている。アイドルを応援している自分が唯一好きな自分だとずっと思ってきた。

でもそれが痛々しくて可哀想って言われちゃうとなんか私の人生まるごと痛々しくて可哀想なのか。。。と考え込んでしまう。


自分が良いと思っていればいい!と基本的には開き直って生きているけれど、読後の感想があまりに皆おんなじだったものだから私はやっぱり違ういきものなのかなあ。


ままならない人生が、ままならず幸せを知ることのないまま転落していくくらいなら、一瞬でも夢を見られたことってしあわせだと思う。間違いなくブログの中では主人公は有名なオタクで、オタクという社会ではしっかりと生きていたのだし。

わたしはアイドルと出会ってままならない人生を悲観したまま抱えて生きていきたくなくなった。だから今こうして自分のことを少し振り返って言葉にしてみようかなと決意している。

かわいそうなのかなあ。
かわいそうに見えちゃうのかなあ。

自分は普通の人生を普通に送れているという線引きを感じてしまって立ち尽くしてしまった。
見下されたというよりは、あまりに自然に染み付いた憐れみのような感情を感じ取ってしまった。


うーん。。
何をどう痛々しいと思ったのかしっかり聞いていないからここまで考える必要はないのかもしれないけど、ね。


過眠症もどき以外にもままならなさと共存して生きているわたしにとって、この記事を書いたときにふと蘇ってしまうひとことだった。

何気ない、その人にとっての優しさからくる憐れみの感情がどうしても痛い夜がある。

優しさだとわかっているからこそどうにも苦しい夜がある。


そんなときはもう、寝るに限りますね。
こんなに毎日ぐるぐる考えていたらそりゃ脳もたくさん眠りたいかもしれない。

なにも考えたくなくてシャットダウンしているのかも。

もっと気楽に生きます。すこしずつ、ね。



おやすみなさい



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