202号

君のつくる可笑しなお酒は私の酔いが回るのを加速させた。冷蔵庫に寝転んだありとあらゆる気まぐれに日々買い込んだ酒たちを科学者気取りでビールジョッキに注ぎ入れ、最後は雑に割り箸で混ぜ合わせる。美味しいのか美味しくないのか分からない液体は、かき氷のシロップがどれも同じ味だという話と似ている気がした。
それからはめちゃくちゃにギターをかき鳴らしたり、気分の上がる曲をかけて微睡んだり、頭が回らない可笑しさを利用して、大真面目な話をしたりした。このまま目覚めなければいいのに、でも頭がガンガンしてきたから、この状態が続くのはきついな、とか考えながらの雑魚寝は君の体温が鬱陶しかった。

#散文

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