お船の時間

わたしは遠くでひとりでやっている
さいきんはふたりぎみだけれど
ちょっとお船に乗って町へでる
起き抜けで朝のニュースを流し見ていたら
彼が "気をつけて行きんさいよ" と言った
そのときは うん とか ふん とか言ったけれど
お船の時間にランチパックを齧りながら
今朝のことを思い出して
これは奇跡なんじゃないか、
こういうのが奇跡なんじゃないか、
と大げさじみて思った
こうして緩やかに遠くでやっていることも
事故にも事件にもあわずにいることも
彼と出逢ったことも

#散文 #エッセイ

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