わかりやすい議事録の書き方とコツ
議事録とは
議事録とは、
一般的に社内会議において議論された内容や取り決めを忘れないように記録したものを指します。
議事録は、口頭で伝えるよりも会議の内容や流れを正確に伝えることができるため、新しく会議に参加した人や、急用等で会議に参加できなかった人でも会議の内容を把握することができます。そのため、コンサルティング会社などではクライアントに対する納品物という意味で重要な役割を果たす場合もあるのです。
分かりにくい議事録の特徴
分かりにくい議事録の特徴として、以下のような点があげられます。
特徴1 要点がまとまっておらず、所々抜け漏れがある
特徴2 誰が発言した内容なのか記されていない
特徴3 意見と事実が混ざっている
特徴4 議題に対する結論が明確に記されていない
上記のような議事録だと、正しい情報の共有が行えず、その後の業務に支障をきたす恐れがあります。
議事録は大切な情報源のため、必ず正確な情報を記入するように心掛けましょう。
分かりやすい議事録の書き方
コツ① フォーマットを準備しておく
議事録をどのような構成で作成するのか、あらかじめフォーマットを決めておくことが大切です。過去作成された議事録があれば、そこからフォーマットをコピーするのもよいでしょう。
議事録には、主に以下の事項を記入します。
基本情報
議論の内容
決定事項(結論)
課題事項(ToDo) など…
添付資料や参加メンバーなどの基本情報は会議前にあらかじめ記入しておく事で会議中スムーズに作業を進めることができます。
また、会議中の発言で使われそうな専門用語については事前に調べておくことで、会議の理解度がより深まるでしょう。
コツ② 5W1Hを意識して聞く
会話の内容をまとめる際、5W1Hを意識しながら聞き取ると議事録を迷わずにまとめる事ができます。
5W1Hは、誰が(Who)・いつ(When)・何を(What)・なぜ(Why)・どこで(Where)・どのように(How)のことです。
完全に自作ですが、例を1つあげてみます
お菓子メーカーの山田さん
「最近急に暖かくなってきたからか、氷菓子の発注が増えて生産が追い付いてなくてね、
毎年どんどん前倒しになってきてるし、来年は本格的に夏が来る前に
長野県にある工場をそろそろ拡大したいと思ってるんです。」
この内容を5W1Hを意識してまとめると…
誰が:山田さん
いつ:来年の夏までに
何を:工場を
なぜ:生産が追い付いていないため
どこで:長野県
どのように:拡大する
簡単にまとめると…
(山田)生産が追い付いていないので、
来年の夏までに長野県にある工場を拡大したいです
となります。これをさらにコツ③を用いて分かりやすくまとめていきます
コツ③ 簡潔な文章で書く
敬体の『です・ます調』では文章が長くなりやすく、全体の文字量が増えてしまいがちです。議事録全体がすっきりした印象になるように、『だ・である調』の短い文字数で仕上げるのがよいでしょう。その際、『です・ます調』が混ざらないように注意が必要です。
また、議事録を作成していく上で『○・✕・→』などの記号や短縮文字などを活用するとより早く記入が行えます。
先ほどの例文をさらにまとめると、
(山)来年の夏までに長野県にある工場を拡大したい
→生産が追い付いていないため
となります。記号などに意味を含めると、文字の入力を行わずに規則性を持たせた文章を入力する事ができます。(上の場合は”理由”を表しています)
コツ④ 具体的な数字を使用する
『今週・来年・先日…』などの代名詞の使用を避け、単価・総額・重量など、具体的な数字をプラスすると、さらに情報の精度が上がり分かりやすくなります。
先ほどの例文では具体的な日にちなどが発言されていなかったため記入が行えていませんでしたが、時間に余裕があれば質問してみるのもよいでしょう。先ほどの例文に具体的な数字をプラスすると…
(山)2025年の4月までに長野県にある工場を拡大したい
→生産が追い付いていないため
となります。
まとめ
議事録には分かりやすさと正確性が求められます。
最初は意味が理解できない単語が出てきたり、話すスピードについていけずメモが追い付かなくなったりする事が多々あるかもしれませんが
上記の内容を意識しながら議事録を作成していく事で、おそらく6,7回目の議事録は最初の議事録に比べると圧倒的に分かりやすく、正確な情報が記載されてある内容に変化しているかと思います。
正しい情報をより早く記入できるようになるまで、複数回議事録の記入を行い、コツコツと経験を重ねる事が何よりも大切です。
この記事を読んでいただいた皆さんが、少しでも気軽な気持ちで議事録作成に挑戦していただければ幸いです。
最後までお目通しいただき、誠にありがとうございました。
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