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正直と誠実

誠実になろうと思い、思っている事を言う努力をした。そうすると段々自己嫌悪に陥るほど嫌な人間になってしまった。

この間、食欲が止まらなくてクッキーを9枚食べたという話を友人にした。そしたら友人は「そんなの日常茶飯事だよ!私はポテチなんかも一袋食べちゃう。そんなの食べ過ぎには要らないよ」と言ってくれた。でも私はとっさに言葉が思いつかなくてあーうーと何の意味もない返事と愛想笑いをしてしまった。

よくそういうのをやってしまう。初めてバイトに一緒になった女性に「大学生ですか?」と聞き、「非常勤で先生をやってるんです。何歳かわからない見た目してるんですよね」と言われた。その時も「いやいや...」といいもう全く何を言って良いかわからなかった。

こういう状況でミスしてしまう理由は、とっさに相手へ配慮ができないからだと思う。
今思えば食べ過ぎの返答は「そうだよね、好きな時に好きな量食べられる幸せたるや...」という感じで合わせてあげるべきだったし
塾ではそもそもそういう年齢を聞くような質問は避けるべきだった。「教えるの上手ですよね、この仕事長いんですか?」が正しい聞き方だったのかもしれない。

自分に正直になる、というのは自分を良くすることではない事に気付いた。ただ、失礼な自分を正当化したいだけなのだと思う。
初めて会う人にも、仲良くしてもらっている人にもちゃんと配慮した言動で対応する。
相手が嫌な思いをすることは正さないといけない事以外はする必要がない。

でもいかにも配慮しているという感じを出すのは良くない。のは、わかる。正直私は「適度に」というのがめちゃくちゃ苦手なのでそこらへんが全然わからん。わからんので普通に生活すると、仲良い人には適当に接する上で甘えまくってしまうし、まだ関係が構築できてない人には敬語で接して壁を作ってしまう。

この仲良い人への甘えは、例えるなら重力を全部相手に預けるような感じで、ただ相手に受け止めてもらうのを当たり前に思ってるような態度を取ることだ。それは誠実であると言えるわけがない。

誠実さとは、自分が正直であることよりも相手を気遣う気持ちを大事にしていかなければならないのではないかと思う。その上で自分の感情に正直になり、人の優しさを蔑ろにする私の態度は不誠実であったといえる。

私はいつだって誠実にいきたい。その為に日頃の行いを正し、今までよりも周りの人を大事にしていかなければと思う。

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