一人で生きていけそう?ええ。いいえ。

つい最近彼に言われた。
「一人でも生きていけそうだね」

ショックだった。○にたくなった。
かれこれ3年近く彼と時と過ごしてきたけれど、
彼は私の何も見ていなかったのだなと。

確かに私は、一人でも生きていけると思う。
人に頼られることもあるし、リーダーシップも取れる方だとは思う。

でもそれは、
私が「強くあろう」「しっかりしよう」と努力した結果だし、
あくまでどんな環境でも生き残れるようにと「強く見える私」「しっかり見える私」という偶像を作り上げたに過ぎないのに。
「強い私」は、妬み僻みを幼い身に受けて、何度も傷ついて挫けて心砕いてやっと手に入れた、私自身を守る防壁みたいなものなのに。
3年も私のそばにいて、彼はそんな表面上の私しか見ていなかったのかと。

彼は、誰と比べて「一人で生きていけそう」と思ったのだろう。
「一人で生きていけなさそう」な女の人が彼のそばにいるのだろうか。
「僕が守ってあげないと」と思うような女の人を、彼は見つけてしまったのだろうか。

私が自分で言うのも変だけれど、
「守ってあげないと」なんて印象を持つ女の人の方が、「一人で生きていけそう」な女の人より、よっぽど強いと思う。

強く見える私は、あくまで私を傷つけるものから私を守るために私自身が築き上げた殻を被った私であって、
殻に篭った本当の私は、私を傷つけるかもしれない万物に怯えながら、今日も誰にも気付かれないように泣いているんだ。

決して人前では泣かない。
決して人前で弱音を吐かない。
他人には弱みを見せない。

そうやって生きてきた。
そうしないと生き抜けなかった。
気を抜けば私を陥れようとする環境の中で、自分以外何も信じられなかった。
ずっと一人で闘ってきた。

だから強く見えるんだよ。
だから一人でも生きていけるように見えるんだよ。

弱さを見せる勇気がないから。
弱さを見せて、あなたの反応が良くなかったら、きっともう立ち直れないほどに傷つくから。
人に頼る方法を知らないから。
あなたに頼って、何かトラブルを招くくらいなら、自分でやってしまおうなんて思ってしまうから。

「強く見える私」は、コンビニの店員さんにまで気を遣うよ。
赤の他人なのに、どう思われているのだろう、悪く思われやしないだろうかと、気を遣いすぎて疲れちゃうんだ。知らないでしょう。

「一人で生きていけそうな私」は、いつも最悪の結果を想定して、それよりましだと言い聞かせて生きているんだ。知らないでしょう。


きっと、
私もあなたをよく知らないし
あなたは私をよく知らないね。

でも、あなたの何気ない一言が、何気ない態度が、私を傷つけて、ふとした時にまた思い出して傷ついて、そうやってずっと自分で自分を傷つけ続けて、今日も一人で泣いています。

知らないでしょう。

私が一人で生きていけそうだなんて、
そうならざるを得ないくらい私を傷つけたのはあなたでしょう。


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