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#4 フランス人について思うこと②

Fuck(ファック)はフランス語で、Putain(ピュターン)と言う。

ある人が「人間は、なぜか汚い言葉(外国語)はすぐに覚える」と言っていたが、私もその説は割と正しいように思う。

なぜこのような書き出しなのかと言えば、フランス人は皆、自国民の「雑さ」故にこの"Putain"という言葉を日々連呼しているからである。
(皆というのは既に語弊があって、私は今のところフランス人の"若者"からしか聞いた事はないが)

「雑」という単語1つでフランス人の性格を形容するのは非常に失礼なことだと思う。
私はフランス人たちを「おおらか」で「マイペース」でもあり、皆が"良い意味で"「自己中心的」だと感じている。他人に干渉しやすく、同時に他人からの目も気にしがちな日本人の気質とはかけ離れた性格の人が多いかもしれない。

しかし、1つ前のnoteにも記載した通り、私はこの国に来てからというもの、とにかく何事も一筋縄では片付いていない。日本人の性格にもメリット・デメリットがあるように、フランス人の性格にもメリット・デメリットがある。
簡単にことが進まないその原因は、彼らの「テキトーさ」が大いに反映しているせいであり、日本人の私だけがその弊害を蒙っているならまだ良かろう。
ところが、フランス人はその「テキトー」な性格故に自分たちすらも各々が苦労を重ねているのだからここが面白い。

私は世界中のどの国でも、「人間」はひたすら過ぎ行く毎日を一生懸命生きていると思っている。
カナダに行った時もベトナムに行った時も、22年間過ごした日本でも、皆がそれぞれ精一杯生きていると感じてきた。
たくさん悩みを抱えていても、とにかく悲しい気持ちで寂しくても、逆に楽しくても、嬉しくてもたとえどんな感情を抱いていたとしても人間は酸素を吸って二酸化炭素を吐き出し続ける限り皆一生懸命だ。
それは、もれなくフランスというこの国でも同じである。

私は渡仏以前、フランス人はとにかくゆっくり時間を過ごしているものだと勝手に想像していた。しかし、実際に来てみると地下鉄において必死の形相で締まりかけのドアに走り込んでくる人は多いし、東京の人間が早歩きなのと同じようにパリの人間たちもスピーディーに街を歩く。
皆が、それぞれの異なるto doをこなすために、とにかく一生懸命生きている。

私はそんな一生懸命な人間たちが愛おしくてたまらない。

同タイトルの③へ続く。

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