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【MBTI考察】全16タイプにおけるステレオタイプと現実の違い (分析家・NT型編)

まえがき

16タイプ性格診断を学ぶ中で、やはり各タイプがどのような性格かを把握する必要が出てくる。

その際、各性格タイプの『ステレオタイプ的イメージ』を認識し落とし込むと思うのだが、そのイメージの姿と現実に現れてくる姿は大きく異なっている。

今回はその点にフォーカスしてまとめてみようと思う。

まずは分析家。すなわちNT型について話そう。


①建築家型(INTJ)

一般イメージ:「トップオブ孤独 個性的なコミュ障 世捨て人」

これは明らかに言い過ぎである。トップオブ孤独は失礼だろう。個性的なコミュ障なのは否定できないが、彼らは手段として時に社交的に振る舞うし、ENTJに比べれば感情面への理解もある。当然心の鍵は何重にもかかっているので、彼らと打ち解けることは容易ではないが、世間一般のイメージよりはもう少し柔らかいはずだ。

典型的なINTJとして、よく林修やメンタリストDaiGoが挙げられる。彼らから『トップオブ孤独』のイメージを感じ取ることはあるだろうか。

「仕事柄喋っているだけだ」と思われるかもしれないが、極度のコミュ障であればそもそも人前に出て喋ることができないため、その点からある程度の社交性はあると判断して良いだろう。

確かに『誰も信用せず、全ては自己責任』と言ったスタンスは孤独極まりないが、コミュニケーション自体は一応問題なく図れる。

ただし、プライベートの領域に入り込むことはほとんどの場合許されないため、親密でもないのに目的無き遊びに適当に誘うのは避けよう。おそらく強烈なしっぺ返しを喰らう。最悪の場合躊躇なく縁を切られる。ISTJと違って馴染みや組織といったものに無頓着なため、本当に関係性を軽く断絶してくる。未来にとって不利益をもたらす可能性のある芽は、早い段階で摘んでおくのが彼らのモットーだ。

世捨て人もズレている。確かに世俗的な関心事に興味を示すことは少ないが、彼らはかなりキャリア思考なので、一応社会のレールに乗るはずだ。デカい口を叩くにはそれ相応の肩書が必要であることを熟知しているので、ある種片足は世俗に突っ込む形となる。

ただ、彼らは自己の持つ信念と世間があまりにも乖離していた場合、強い口調で批判を行うことがある。世俗に対しアンチテーゼを展開するのだ。そう言った面では世捨て人かもしれない。

そしてこの一般イメージには、プラス面が全くと言っていいほど含まれていないので補足する。彼らは個性的なコミュ障で世俗に関心を向けないが、その分独自の価値観は深遠なるものであるし、知識量は群を抜いている。頭の出来と有能さは他タイプに比べ一線を画していると思う。そこは素直に認めなければならないだろう。


②論理学者型(INTP)

一般イメージ:「効率重視でIQ高め 知的な研究家 うんちくマン」

さっきのINTJとの説明とは打って変わって、これはINTPのプラス面だけに焦点を当てた内容になっている。
概ね正しいのだが、『効率重視』なのはどちらかといえばTe持ちのINTJではないか。

確かに意識を向けた客体に対する効率化は図れるけれど、彼らの私生活は大抵の場合ズボラで、整然としていない。久しぶりに会うと髪の毛がボサボサだったり服装が乱れていたりする。とはいえ、彼らは全く気にしてなさそうだが。

INTPは総じてIQが高い。水平思考クイズとかめちゃくちゃ得意なタイプだ。客体から論理を抽出して自己に落とし込む際の精度は凄まじい。精緻の極みである。

学歴も割と高い傾向にあると思う。大抵理系の大学に進学している。コンピュータグラフィックデザインなんかに興味を持つ層も一定数居たりする。

また、勉強に対してあまり関心のないINTPでも、興味ある分野を見つけた途端そこにどっぷりハマり、挙げ句の果てに研究までし始めたりする。

INTPは根っからの学者気質なのだ。

うんちくマンは....合っていそうだ。自分が知識をひけらかせる土俵に立った途端、堰を切ったように豆知識が溢れ出してくる。INTPによるとめどないトリビアの濁流に飲み込まれた経験がある方も多いのではないだろうか。
尚、言い切った後に「スーッ(呼吸)」みたいな謎の威嚇を行いがちである(笑)

また、世間一般には「チー牛・陰キャ=INTP」みたいなステレオタイプが跋扈している。確かに割合は多いとは思うが、不思議とINTPはナンパ師やホストにも多かったりする。INTP特有の雰囲気に惹かれる人間は少なくないようだ。容姿レベルとコミュニケーション能力によって大きく二極化しそうである。

ちなみに、ENTPはあんまり自分が詳しくない事柄に対しても適当にうんちくを吐く一方、INTPはとことん知っていて優位を取れる事柄にしか言及しない、といった違いがある。

INTPが早口で持論を話し始めたら、一応耳を傾けた方が良いだろう。きっと新たな知見を与えてくれるはずだ。


③指揮官型(ENTJ)

一般イメージ:「主導権を握るカリスマリーダー 声でかい圧強い怖い」

うん、これは概ね正しいと思う。主導権を握るカリスマリーダーである一方で、圧が強くて怖い。両方合ってる気がするしバランスも良い。

ENTJは主導権を握りたい性格だ。基本的に何かを支配下に置いているし、かつ何かを見下している。ENTJにとって支配は人生そのものであるし、いつも成功を渇望している。そこから生まれるブルジュ・ハリファ並みの意識とプライドの高さがカリスマ性を生み出している。

声でかい に関しては若干疑問だ。話口調も鷹揚としており、どちらかというと静かな方だと思う。他人を叱る際も、基本的に他者を見下しているためか、声を荒げてキレている感じはない。その点はESTJとは対照的である。「組織のため」といった動機がない分、フルパワーでキレることは少ないのだろう。
その分彼らの信念を傷つけた時の力は凄まじそうだが。

また、世間一般の規範に対して無頓着なため、許容範囲は割と広めだ。TJの例に漏れず目標に対して厳格ではあるものの、ちょっとしたミスであれば見過ごしてくれる。

確かに圧は強い。というか彼らにとっての日常会話は、自分のキャリアの話やビジネスにおける成功体験談、もしくは世間への批判であるがために、自然と圧が強くなってしまうのだろう。感情を顔に出すこともないし、取っ付きづらい印象を与える。

「怖い」とあるが、実際には付き合い方を間違えなければ、そこまで矛を向けてくるようなことはないため、その点では割と安心していいと思う。外向型の例に漏れず社交的であるし、常識も備えている。

共にビジネスをするのなら流石にしんどいが、元々凶暴なタイプではないため、プライベートで彼らの深い話に付き合う分には特に問題は生じない。

ユーモラスな人間ではないが、効率化のプロフェッショナルとして有益な話を展開してくれるため、友人に一人欲しい存在だ。


④討論者型(ENTP)

一般イメージ:「ドSな論争好き 陽気サイコパス 優秀な社会不適合者」

うん、概ね正しい。ドSかと聞かれると微妙だが、少なくとも普段の人格はM寄りではないと思う。

彼らは議論や討論が大好きで、売られた口喧嘩は殆ど買うし、買わない場合は売ってきた相手を見下している場合が多い。

ただ、どちらかというと好きなのは論争・討論よりも議論寄りとなる。彼らの持論の背景には、瞬発的に導き出した論理が介在しているため、深い所を詰められるとあっさり陥落してしまう。

そのため、勝ち負けがはっきりするようなディベート対決の際は、自信の裏に少しばかりの恐れを抱いている。

ヘラヘラと煽りながら、ペラペラと適当なおべんちゃらを展開して他人を言い負かすのは大好きなのだが、形式化されたディベート対決に臨む際は、かなり慎重派になるはずだ。

プライドが高いが故に失敗したくないタイプなので、相手の意見に対して「それは間違っている」と断言したり、自分の意見を唯一無二の正解とするような立ち回りはしないだろう。言い返されて負けるかもしれないためだ。それにそのような話し合いは可能性の幅を狭める。彼らが最も嫌うことである。

代替機能まで育っているENTPは、よっぽどふざけている意見でない限りは基本的に相手の意見も尊重する。感情面にもある程度の配慮は示すし、「その考え方もあるよね」と譲歩を示した上で、持論の中に組み込む。

人々と意見を交換し、さまざまな視野を取り入れた上で考え方を完成させていくタイプなので、討論よりも議論向きなのだ。

本質的にはそういうタイプなのだが、ステレオタイプがあまりにも感情フル無視のモンスターすぎて、誰彼構わず討論を仕掛ける化け物みたいに捉えられがちである。

感情は彼らにとって主体ではなく客体ではあるのだが、しっかり向き合って話をすれば理解してくれるタイプなので、サイコパスではないとも思う。

だが、桓齮やヒソカ、赤羽業等、ENTPとされるアニメキャラクターは皆総じてヤバいサイコ寄りの奴なので誤解されてしまう(もれなく厨二心を駆り立ててくれるキャラではあるが)。
自信満々のサイコ陽キャというより、陽気でうるさい奇想天外社不オタクと言ったイメージだ。(言い過ぎかも知れない)。

ちなみに彼らに対して陰キャと揶揄すると大抵の場合反感を買うしおかしくなるのでおすすめはしない。

優秀な社会不適合者。これは凄い。ENTPの全てを記していると言っても過言ではない。というか、彼らはこう言われてむしろ喜ぶと思う。

ENTPの学歴はピンキリである一方で、総じて皆柔軟な考えと頭の回転、そして謎のコミュ力とバイタリティを持ち合わせているためかなり優秀に見られがちである。
しかしながら世間一般の陽キャ像とはかけ離れているし、体育会系のノリにもついていけないし、インドア寄りで怠惰であったりするためにかなり社会不適合である。

でもそんな自分が好きなのがENTP。「優秀な社不」と言われたらきっと喜ぶ。社不な時点でどうしようもないのだが、彼らはそこに無頓着である。能力面や基本スペックを弄らない限り彼らは怒らない。

もしもENTPにムカついたら、能力面は認めてあげながらも、社不である事実を突き付けてストレスを発散しよう。綺麗に地雷を避けれるのでおすすめである。


まとめ

今回は「NT型におけるステレオタイプと現実の違い」についてまとめたが、絶対数が少ないこともあってかなり誤解されているという事がわかった。

彼らは社会を牛耳る冷酷無比な合理主義者と認識される事が多いが、実は人間らしい一面も持ち合わせている。その点は理解しなくてはならない。

次回は外交官(NF型)についてまとめる。乞うご期待。

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