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夏の風物詩・丸坊主の息子がかわいい。

息子が通う保育園では、6月になると希望者はバリカンで頭を丸刈りにしてもらえる。昨年初めて連絡帳に申し込み用紙が挟まってきたとき、男子だけの特別感のあるイベントにわたしは強く心惹かれた。

ただ、丸坊主にすると髪質が変わると聞いたことがあったので、2歳の息子のやっとこ生え揃ったふわっふわの毛がいきなりチリチリになったりしないか一抹の不安はありながら、”本人が嫌がらなければお願いします”と一言添えて申し込み用紙を提出した。

お迎えに行って我が子の小坊主姿と対面したときの衝撃は忘れられない。全然嫌がりませんでしたよ〜にっこにこでした!と言う先生の言葉どおり、後日上がってきた写真には刈られ途中のモヒカン風スタイルで満面の笑みをたたえた息子が写っていた。わけもわからず年上の子達に混ざって、楽しく刈られたのだろう。

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子どもの坊主姿にハマったのはわたしたち親の方だった。なんともかわいい。かわいさ100倍増しと言っていい。それはまさに赤ちゃん時代を彷彿とさせるシルエット。髪型という額縁がなくなることにより、純粋に顔の造作だけに目がいく。こんな愛嬌のある表情をしていたのかと発見が多い。

そして、なぜかお年寄りウケが爆上がりするのである。その辺りを散歩してたら、すれ違うジジババ全員に褒められる。これには本人も上機嫌で、“気持ちいいから触ってみて!”と頭を差し出したりしていた。

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今年も丸坊主の時期となり、連絡帳に申し込み用紙が挟まってきた。去年のこと覚えてる?今年はどうする?と息子に尋ねると、“怖いからヤダ”と返ってきた。おーん。まじか。一年成長すると怖さも覚えるのか。去年の様子からして今年は自ら志願してくれるものとばかり思っていたので、これは今年は丸坊主姿が拝めないのではと焦った。

しかし、申し込み用紙に小さく印刷されているいつかの卒園生たちの坊主姿の写真を見て、“これ、オレ写ってる?”と興味を示してはいるので、今年も“今年は少々怖さもあるようですが、本人が嫌がらなければぜひ”と添えてた申込用紙を再び連絡帳へ挟んだ。無理強いはしてはいけない。3歳なりにヘアスタイルに何かしらのアイデンティティを持ちはじめてるのかもしれないし。

当日朝、今日はバリバリしてもらえる日だから、やりたくなったらやってもらいなね。と送り出すが、あんまり乗り気ではなさそうだった。結果、しっかり丸刈りにされて帰ってきたのだけど。お昼のあと召集がかかると意気揚々2番に列に並んだとのことだった。楽しい空気に流されやすいお祭り男気質なのか、夏生まれの息子はまさしく太陽の子−− 陽キャと言う表現がよく似合って、わたしには眩しく感じるときがある。

そんなことでわたしの心配も杞憂となり、今年も夏風物詩の丸坊主息子が我が家におります。とってもかわいいです。

海坊主ごっこ

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