主務日記#169,170
2023年7月11日
髪を切った。
美容師さんに「なにかスポーツとかしてるんですか?」と聞かれて、
「あ、サッカーやってます。」と答えた。
おそらく美容師さんは僕の体育会っぽい言葉遣いとか日焼け具合とか見て聞いてくれているのだろう。
しかし残念、訳あり物件なのだ。
訳ありといっても言えないことがあるわけじゃなくて話したら長いよ?という意味である。
以前は「サッカー部に所属してて、でも選手はやってなくてマネージャー的なことしてて、、」みたいにちゃんと説明したこともある。
しかしそういう場合、「マネージャーって男子でもいるんだ!」とか「どういうとこが楽しいの?」とか、チョキチョキしながら興味なさそうに聞かれるのがオチで、会話もそんなに広がらない。
だから「サッカー選手」になりきって会話を進めるのだが、そうなるとポジションはどことか何軍とかそういう話になる。
もし自分がまだサッカーを続けていたらどうなっていたんだろう。どんな思いでサッカーをしているんだろう。
美容師さんと空虚な会話をしながら、頭の中でそんなifの自分について考えた。
考えたけど、全くイメージが湧かなかった。
本当に何も浮かばなかった。
選手としての僕は、僕の中からすら消えてしまったのかもしれない。
少し寂しい気持ちになったが、その分、今の自分に自信を持てるような気もした。
現状の自分のサッカーへの関わり方に自分自身が納得できているという証拠なのかなと。
「社会人になってもサッカー続けるの?」と聞いてきた美容師さんに、
「死ぬまで続けますよ」と返した。
僕は僕なりにサッカーをやってきたし、これからもやっていく所存である。
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