主務日記#204

2023年8月15日

日本大学戦の夜、帰りの車の中で今日みたいな日は絶対に日記を書かなければいけないと思った。
でも、家に帰ってNoteを開くことはできなかった。

思い出すだけで吐きそうになる。
土曜日のことを忘れたくて、月・火のオフは「蹴球部の林田息吹」からなるべく距離を取った。

日々の生活でわからない言葉に出会った時、
僕はいつもスマートフォンでその言葉をすぐに検索する。
ExcelやPhotoshopを使っているときもそうだ。
インターネットはすぐに僕が求めていた答えを教えてくれる。

この2日間、ゆったりと過ごした。
読書をしていてわからない言葉に出会い
いつものようにスマートフォンで調べたとき、
僕は虚無感に襲われた。
心なしか、スマートフォンがいつもより小さく感じた。

「蹴球部の林田息吹」は生き急いでいるのか?

僕がスマートフォンを使う時は、いつも時間に追われている。
LINEを返すとき、メールを返すとき、調べ物をするとき。
Youtubeを見ているときだって、動画終了まであと何分何秒か常に表示されていて、次に何を見るか気にしながら過ごしている。

便利な道具は人類に「時間」という制約を課したのかもしれない。
効率よく、手際よく、僕は蹴球部で常にそんな要素を求めてしまっていたのかもしれない。

いまの僕は、これまでの僕を否定的に捉えている。
3年間+200日間で構築されてきた「蹴球部の林田息吹」は、
たった2日間蹴球部のことを考えないようにした僕によって否定されかけている。

明日からまた、日々のトレーニングが始まる。
僕は疑念を抱きながらグラウンドに向かうだろう。
そしてだんだんと「蹴球部の林田息吹」へと戻っていくのだろう。

それで構わない。
この2日間、僕は僕を疑うことができた。
ハンス・ホルバインの「大使たち」のように、
一つの視点だけでは得られない秘密が、僕の人生にも隠れているかもしれない。

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