『休む』#76

いかようにも言えよう。私にとってはとかく睡眠にあてることが第一優先で、効果的。睡眠大好き。
とにかく朝から夜まで動き回って遊んで転んで学んで喋ってなお「え、元気!」って頃には考えたこともなかったことだ。高負荷の運動(部活とか)のあとには「あーつかれた。アイス食べたい」みたく、目先を変えるというか忘却の術を使ったら、アイスを食べ終える頃には「さ、次は何しようか」ということになる。あのころの身体の仕組みは、ほんとうによくわからない。疲労していない、ということはないだろう。おそらく、疲労してからの回復が凄まじく速かったんだろう。事実、風邪は1日で治り、かさぶたは3日で取れて、どんなに「いやだ」と思ったことも1週間あればへっちゃらだった。最後の「いやだ」と思ったことについては、読む人によってはデリケートなところで「今の今まで癒えねーよ」ということもあろう。私は幸運なことに時間ぐすりで十分なことだけだった。話を戻そう。身体にしても心にしても、丈夫で回復力が高いときだっただろう。日々の食事、楽しい時間、夜の睡眠、ルーティン的に獲得できている生活があればバランスが取れていた。
いま27歳になってみると、少しばかし意識を持たないと負荷の方が大きくて身体が重たいことがある。このあいだ、夜のランニングを普段の10キロから15キロに伸ばしたときに次の日の疲労感は大変だった。走り終わった時の爽快感と達成感をプラス方向に加味してもなお、翌日と翌々日の身体疲労のマイナスを補い切れず、次回のランニングを10キロに戻すに至った。翌日の疲労感は多少は仕方ない。しかし翌々日にまで残るものは明確なダメージ、傷みだ。私はバランスよい心身状況で安定したパフォーマンスをできる(演技とかそういうことではない)ような毎日が理想で、身体が傷んで思うような動きができないことは生活上の失敗、そう思ってしまう。
ここ最近では、こと睡眠に関しては2時の入眠すらできず本を読む手も止まらず目の動きも止まず、3時や4時にもなる。確実に、よくない夜更かしをしている。人体の仕組み上、0時から2時の時間帯が成長ホルモンが分泌されると聞いたことがある。いや、大人になっても「成長ホルモン」なのかどうかはわからない。とにかくその時間帯が人間にとって「睡眠の効果が最も強く発揮される」のだ。シンデレラタイムとも言われる時間帯の効果はどれほどのものだろう。
無尽蔵の体力と妖怪じみた回復力を持っていたころの、このシンデレラタイムの睡眠がどれほどの回復量だったのか、友達との楽しい時間はどれほどのリフレッシュになったのか、食事で補われる栄養がどれほど身体を作っていたのか、ふと思いを馳せてしまう。
いま、どうも地味に疲れていてしかしどうしたらいいのか、無頓着にいたあの頃から今とのあいだ、少しずつ考えて知見を積んできたかったなぁと悔いる。

#休む #180304

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?