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形容詞/Adjective

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2018年8月の記事一覧

『軽い』#229

物体の鉛直方向の速さは、垂直落下するときには重い方が加速度が大きくなり、早くに速くなる。それはそうと。 F-1などカーレースや、ぐっとスケールを小さくしたミニ四駆などのボビーにおいて、速さと軽さの関係はかなり密接なものとして思われた。思われていた。子供の頃の話。小学生くらいの頃、ミニ四駆とそれを題材にした漫画が流行った。その後も形を変えて、モーターで走るマシンは次々に出ていた。流行ったあのころ、「肉抜き」という言葉も合わさって流行っていた。夢中だった。肉抜きに夢中になった結果

『速い』#228

自分が、ある速度をもった移動物体それ自体であるかあるいはその物体と同期しているか、そのとき、加速を続けていくと、ある速度を超えたときに恐怖を感じることがある。速すぎる、と。それは逆のことでもいえることがあって、遅すぎる、それにも恐怖を感じるときがある。 それはひとえに、経験と本能、これで片がつく話でありそうな予感と予想をしている、けれどもこれまで本能的・反射的に感じながらも言葉や文字にして外部化してこなかったから改めて書いてみようかと思ったところ。今夜のランニングではペースを

『尊い』#213

近ごろ耳にするように、目にするようになった言葉の1つ。名詞の頭について修飾する用法よりも、文末で主語と同等の補語として使われる用法として。もはや感動詞的な使い方でもある。「尊い」。 何かを指して「いい」とするための言葉はどんどん増える。それと同時にどんどん減る。減るというか、使われなくなる。思い出せる限りでは、チョベリグ(超ベリーグッド)、あとは「よき」「よさみ」も近い日の言葉だったけれど見かけなくなった。なんとなくだけど、抽象的に何にでも使える「よい」の変形語は、耳が飽きる