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就活における語学力、資格

こんにちは。ファシリテーターの伊藤です。
年に数回だけ、某大学さまからのご依頼で、学生向けではなく、大学生の「保護者向け」のセミナーを担当させて頂いています。2010年以来、1,100回以上のセミナーを企画・ファシリしてきて、初めて、

「本当ですか?」

という質問を、昨年の保護者向けセミナーで受けたので、noteです。


就活における、ありがちな誤解

趣旨としては、大学生の保護者の皆さま(おもに親御様)に、イマドキの就職活動の全体像をご理解いただくこと。

・私から、求人倍率やスケジュール感やインターンや選考で問われることをお伝えし(大学入試とはあれこれ違います、ということ)、
・企業人事の方にも私からのインタビュー形式でお話頂き、リアルな「採用担当者の視点」もご理解いただく

という二部構成です。

毎年、何をどのようにお伝えすべきか悩むのですが、昨年は新たに「就活における、ありがちな誤解」を入れました。

× 語学力、資格の有無が重視される
× 学部によって有利/不利がある
× インターン選考に不合格だったから、本選考も通過するわけがない
× エピソードや取り組みの「ジャンル」で有利/不利がある(ex,「体育会」は有利)
× 自慢できるような「すごいエピソード」がなくてはならない
× 人事は敵

などです。

※いわゆる「四大、文系」で「民間企業の総合職志望」の話です。

「…本当ですか?」

質疑の時間になりました。
最前列、背筋がピシッとされているお母さまがスッと挙手。

「さきほど、伊藤さんのお話でも、人事の皆さんのお話でも、『語学力や資格の有無は重視されない』というお話がありましたが・・・

・・・本当ですか?

数多くのセミナーを担当させて頂き、記憶がある中では初めてです、「本当ですか?」というご質問。

焦りました。

動機と行動事実はきちんと評価される

私の伝え方がよくありませんでした。
お母さまに「大学の授業とは別に、帰宅後も日々、語学勉強をしている我が子の努力は無駄ということか」と思わせてしまったようです。(質疑後の休憩時にも改めて説明にいきました)

そうではなくて、

・たとえば、TOEICが何点だから合格で、何点未満は不合格
・たとえば、自動車運転免許を選考まで取得しておかなくてはならない

といった、「選考を受ける時点での語学力そのものや、資格の有無は、私が知る限りではほとんどの企業で重視されない」が

・たとえば、将来、開発途上国支援に携わりたいと考えており、
・英語だけではなく、第二外国語にも力を入れ、1年生の時から平日毎日2時間、勉強している

といった、「動機」「日々の努力の積み重ね」(それがもたらした結果としての語学力や取得資格)はもちろんめっちゃ評価されます、

ということです。

「意思をもち、努力を継続できる」ことを企業が評価しないわけがありません。

もし、このnoteを、学生の方や、保護者の方が読むことがあれば、その点を誤解しないで頂ければ幸いです。(来年は伝え方を改善します…反省)

英語授業が多い大学でのセミナー

ふと思い出しました。

数年前、英語と日本語の授業が混在し、受け入れ留学生の率も国・地域の幅も広い、いわゆる”グローバル”系の大学でセミナーを担当させて頂いた時のこと。

担当させて頂くことになり、恐る恐る、ご担当者さまに確認しました。

伊藤「あのう…お恥ずかしながら、私、英語がダメでして、もし学生質問の際に、英語でワーっと質問されたら、訳して頂けますか?」

ご担当者様「笑。ご安心ください。うち『英語も日本語もできること』が授業を受ける要件になっているので、講師側の言語に合わせて学生は質問します

・・・語学に力を入れている皆さん、頑張ってください。心より応援しています。