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BGMがアシストしてくれた日

おおよその社会が新生活を始めてから3週間ほど遅れてついに、私も新しい環境に踏み出した

人混みは得意ではないくせして、第2週目には鬼のGWと鉢合わせをしたことによりまさしく「人がゴミのようだ」を体現した光景にも出会った
それでも人は2週間も経つと何事にも順応していくとという仮説が私の中にはありまして、


その日は気分がいいようで悪かったりもした日だった

数週間にわたる外食生活にピリオドを打ってくれたのは、中古の冷蔵庫とオーブンレンジ。業者さんが帰ってすぐ近くのスーパーにまで駆け出したものの、大好きな白ごはんが炊ける頃には出かけなければならない15分前だった
4ヶ月も髪色を放っていて、美容室自体2ヶ月ぶりであったのに電車を降りると雨女を発揮。徒歩5分の行きしなで600円の折りたたみ傘を買った

お金に大した余裕があるわけでもないのに、2日後に恋人に会うからという口実で約30000円を出して髪を可愛くしていただいたの。シャンプー台の首の角度を除けばそれはもう完璧な仕上がりで、文字通り気に入った

髪を新しくした時には、恋人に1番に見せるというルールを勝手に設けている
この日は確か、ハードスケジュールで夜まで返事が返ってこなくてすぐに披露したかった髪は結局のところその2日後まで持ち越されていた


お分かりのとおり、ここまで良いと悪いが2対2で同点なんです。そろそろ試合終了にしたいのが本望ですが

先に追加点を決めたのは、痛くて歩けない状態になったお腹
100均に用事があったのに、1番近いところで徒歩7分。歩く気力もない、薬も持ち合わせていない21歳はもうとどめを刺されるかと、そんな気分でした

それでも1時間ほどバニララテ1杯で小休憩をとったこと、スマホのHPが黄色になり始めたことをきっかけに外に出た
少しでも気分の足しになればと、お気に入りのプレイリストを流しながら、


時間をはっきりと覚えていないこと、今も少し悔やんでいる

カラーしてもらっている間、雷でも落ちているんじゃないのかと話していた空はどこに消えたのか
ビルとビルの隙間から見える色は綺麗なピンク色だった

1日の憂うつだった出来事が見事に消化されていく色だった
人の多い交差点なんて目にも止まらなかった


と同時に耳に入ってきたのがback numberの「東京の夕焼け」

東京の夕焼けは少しだけ窮屈そうだけど
思っていたよりもずっと綺麗なオレンジ色なんだね

東京の夕焼け/ back number


私が見た夕焼けはオレンジではなかったけど、恋人がback numberの曲で1番好きと言っていた曲をいちばんぴったりのシーンで聞くことができた日

だから、結局は同点だったこの泥試合も延長戦なんていらない

もうこの曲は私の中で特別な曲になったし、こんな日も特別な私の1日


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