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新作個人製作ゲームの独占先行プレイ配信をすることになった話

 ツイキャスで配信をしている中で、個人製作のフリーゲームの配信をさせていただくことが幾度かありました。もともとは一回の配信で終わるような短時間プレイのゲームを探していく中で、フリーゲームの世界に出会ったのです。
 フリーゲームの中でも特にストーリーや謎解きがあるものが好きで、大作ゲームやソーシャルゲームと比べて、プレイ中にずっと作者と対話している感覚を味わえて、その方の美意識や世界観と直接向き合えたりできることにとても魅力に感じています。
 その中で、イヤミスという正直知らなかったジャンルと、アイドルオタクとしてアイドルをテーマにしているということに惹かれて、NANTEDOW様制作の「本当のイミテーション」というビジュアルノベルに出会い、実況させていただきました

 アイドルのストーカー事件と殺人事件を追う女性刑事と若い研究者のバディものビジュアルノベルで、初作品であるがゆえの粗さと、製作時間の関係からか謎がかなり残ることになっていたのはありましたが、非常にキャラクタが魅力的で、また生きること、あるいは死ぬことに対して非常に独特な語り口をされていて、「続編を出してほしい」と強く思える、印象に残る作品でした。
 フリーゲームやインディーゲームをしていると、作者の方に気付いていただけるということがわりとあるのですが、この作品に関しては作者の方に私の配信を宣伝していただいたり、内容について、今後の続編の予定も含めてやりとりをさせてもらったりしました。


 そうして日々も進み、ある日ダイレクトメッセージでNANTEDOW様からコミティアで頒布予定の続編の提供と、コミティア前の実況の依頼を受けました。言ってしまえば人生で初めてゲームの作者様から「案件」をいただいて配信することになったのです!
 話を受けて、まずとにかく驚きと、自分のような決して大手とは言えない配信でも頑張って取り組めば見てくれる人はいるのだという嬉しさと、やるからにはしっかりやらなければならないという責任感が湧いてきました。
 とはいえ自分にできることはできる限りの告知を打ったうえで、その場ではゲームを楽しむということしかないだろうと思い、復習として前作を再プレイして内容を思い出してから向かうということにしました。

 そして、当日、「せっかく依頼を受けてやっているのに人が集まらなかったらどうしよう…?」とも思っていたのですがおかげさまで来ていただけまして、とても安心したのを覚えています。

 そして実際の続編をやってみた感想ですが、まずはゲームとしてのルックの大きな向上に驚きました。前作は完全に物語を「読む」作品だったのですが、今回はノベルゲームとしてちゃんと推理するシーンがあり、それに伴いUIもいい意味で「らしく」なっています。ストーリーは前回で残された謎に向き合いながら、より前回のキャラクターを深堀し魅力的になっていました。また、やや複雑さ、そしていわゆる社会通念とはずれた面のあるストーリーと、自分自身がストーリーに介入することで没入感を高めるノベルゲームという形式が合っているなと感じました。また、「続編ではぜひこの人に見せ場を!」とお願いしていたキャラクタの見せ場が本当に増えていたのがとても印象的です。
 僕自身、小説という形の創作をする人間なので、新しい作品を公開するときの、緊張とワクワクが入り混じったあの感情、そして作品が他の人に届くということの尊さは理解しているつもりです。そのような瞬間を生む役目を今回独占先行プレイという形で僕に託してくれたことは本当に光栄でしたし、こういう経験ができたことは配信をしていく中でとても大きなモチベーションになりました。もちろんNANTEDOW様の新作が出れば確実に遊ばせてもらいますし、これからも色んなゲームに出会っていきたいと改めて思わされました。また、上から目線になってしまいますが、一人のクリエイターさんが創作を続ける中で確実にグレードアップした作品を提供されるのを目にすることができたのもとてもうれしく思いました。

 僕は依頼を受けて作品をプレイしている、またこの記事も事前に作者様に確認したうえで公開している、つまり利害関係のある立場なので僕の感想が信頼できないという人もいるかと思いますが、そういう方も前編はフリーゲームとなっておりますので少しお時間をとってもらって、NANTEDOW様の作家性というか思考と向き合っていただければとても幸いです。そしてよければ後編の方の購入も検討してもらえば嬉しい限りです。

 そして、なんとNANTEDOW様のYoutubeチャンネルにおいて僕のプレイ配信をダイジェスト化したPVが公開されました!まるで僕の切り抜き動画みたいになっていますがよければこちらもご覧になってください!おじさんに幸福あれ!!


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