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いままさに流れが変わるとき!各国の金融政策事情

※2017.8.18 のメモを転載

さて、日本の金融政策を確認したところで、今度は世界各国の状況を見てみましょう。
※日本の金融政策はこちらを参照。


一言で言うと、実は「いまがまさに時代の変わり目!」なのでございます!!
世界を取り巻く金融事情と合わせてざっくり解説します。

●そもそもいまってどんな状況?

08年のリーマンショックから立ち直るため、世界中で大・金融緩和が行われています。
→ 世界中でお金をジャブジャブ発行し、金利を下げています。(パチンコでいう確変中のイメージ笑)

その結果、以下のような影響を及ぼしています。
  ・各国で景気が上向きはじめ、経済が回復している。
  ・限界を超えるくらい緩和してるため、万が一いま新たな金融危機が発生したら打つ手がない。
  ・世界的に超低金利の時代なので、運用によって得れるリターンが少なくなっている。

●なにが変わり目なの?

ある程度経済が回復してきたため、金融緩和に終わりを告げ、正常な状態に戻そうという姿勢を見せる国が多くなってきました。
つまり、どんどん発行していたお金を回収し、金利も低金利をやめて元に戻すということです。(パチンコでいう確変終了。。。)

では、各国の状況を見てみましょう。 ※()内は中央銀行の名前。

【アメリカ】(FRB、イエレン議長)

世界の中でも一足先に経済が回復し、15年12月から徐々に金融緩和を縮小。
15年、16年に1回ずつ利上げし、今年はすでに2回(3月、6月)利上げをしています。
今年中にもう1回利上げするかどうかに注目が集まっています。

加えて、市場に流していたお金の回収も間もなく始めるのではないか、と言われており、9月の会議で方向性が決まるのではと見られています。
※ちなみに、「お金の回収」のことを「資産縮小」とか「バランスシートの縮小」と言います。ニュースでこういうワードが出てきたら、このことだと思ってください。

【ヨーロッパ】(ECB、ドラギ総裁)

「超金融緩和」なんて言われるくらい緩和してます。金利は日本同様マイナス金利。お金の量についても、毎月600憶ユーロ(約7.8兆円)のペースで供給してます。
ただ、ドイツ経済が好調なおかげでEU経済も全体的に回復傾向。6月末にドラギ総裁が「そろそろ緩和の出口を目指すよ」的な発言をしたおかげで、市場が一気に色めき立ちました。

とはいえ、EUの中には、まだ回復がにぶい国もあります。なので、いきなり金融緩和をやめるのではなく、まずは「超金融緩和」を「やや金融緩和」にしますよ、といったニュアンスですね。

「やや金融緩和」にするにあたっては、まず毎月の600億ユーロという数字を見直すことになりそうです。「お金はまだまだ供給するけど、ペースをちょっと落とすよ」ってこと。
これまた、ドラギさんの発言が注目されています。

【日本】(日本銀行、黒田総裁)

ご存知の通り、異次元の金融緩和の真っただ中です。マイナス金利も量的緩和も出口に向かえる気配がありません。。
ただ日本経済は堅調に回復してるので、日銀が目指す「物価上昇率2%」を達成できるかどうかが注目するポイントになります。

世界各国が金融緩和の縮小に向かう中、全力で緩和街道を突き進んでいるのがいまの日本なのです。

上記以外にも、カナダが6年半ぶりに利上げを決定したことが先月ニュースになってましたね。

●今後、世界の経済はどうなっていくの?

わかりません。笑

が、もし、アメリカとヨーロッパがこのまま金融緩和からの出口戦略を進めていくとすれば、教科書通りの説明で行くと「円安」が進んでいくことになります。

イメージとしては、PS4(米ドル)とX box(ユーロ)が生産数を減らして店頭在庫が少なくなっているのに、Wii U(日本円)はじゃんじゃん生産して店頭に山積みになってるような感じ。どの店でも余ってるWii Uは価値が下がりますよね。なので、価値が下がる=円安になるということです。
(為替に影響を与える大きな要素として「金利差」というものもありますが、話をシンプルにするために一旦無視。)

円安になると、海外のブランド品なんかはしれっと値段が上がったりするので、実はいまが買い時だったりするかもしれませんね。笑

おわり

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