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ネットで囁かれている「赤澤最強説」は本当なのか検証!赤澤は越前リョーガに勝てるのか!?

さて、最近上位陣ばっかの考察が続いているので、たまには息抜きでそうじゃないキャラについても考察してみようかと思います。
新テニで登場しなくなったキャラの1人が聖ルドルフ学園のテニス部部長・赤澤吉朗であり、はっきり言って聖ルドルフ推し以外はあんまり印象に残ってないでしょう。
青学と対戦してから再登場の機会はほとんどなく、新テニまで含めて聖ルドルフから再登場したキャラクターは観月はじめと不二裕太だけです。
まあこの2人は不二周助と因縁があるということもあっての再登場ですが、それでも最初に登場しただけで後はほとんど出ていません。

しかし、どうやら最近ネットで調べて見ますと、どうやら界隈の一部では「赤澤こそが中学最強説」というものがあるらしいのです。
何を言っているのだろうと疑問に思いましたが、理由を調べてみたところ突っ込みどころ満載ではあるものの、「まあ一応ネタとしてはありか」とは思いました。
もちろんこれを話題にしている人たちも本気で赤澤最強説を唱えているわけではないのですが、こういう小ネタにこそ考察しがいはあるのではないでしょうか。
テーマに沿った真面目な話もいいのですが、こういうおバカ企画を真剣にやってみるというのもそれはそれで思考の幅が広がって面白いと思います。

ということで、今回は赤澤が本当にテニプリ界最強の中学生なのかどうか検証してみますが、私が書く文章の傾向からわかるようにかなり鋭く突っ込んでいきます。
そのため「ネタにマジレスすんな」というようなコメントはここでは控えてください、読んでしまって気分を害されたとしても当方責任は終えませんので。
今やすっかり数多くいる「消えたキャラ」の1人である赤澤部長について掘り下げて検証してみましょう。

なぜ赤澤が最強と言われているのかというと越前リョーマに勝てるらしいから

まず赤澤部長がネットで最強と言われているのかというと、越前リョーマに勝てるからだそうですが、その理由として以下の理屈が挙げられていました。

  • 越前の動体視力は菊丸以上→ブレ球が弱点

  • 光る玉はスーパースイートスポットで打つ必要がある→ブレ球でスイートスポットを外せる

  • 越前は不二裕太に辛勝→不二裕太は赤澤の足元にも及ばない選手

  • 赤澤 178cm 越前152cm→俄然赤澤が有利

  • 赤澤は個人で全国大会出場者→手塚、幸村、跡部、真田などがいる関東大会を勝ち抜いた

  • 雑魚と組んで菊丸大石ペアを撃破→赤澤は丸井ジャッカルくらいなら1人で潰せる強さ

  • 乙女ゲーで赤澤が天衣無縫の極みの習得者であることが判明

こういった理由が挙げられていますが、はっきり言って胡散臭いというか赤澤ファンによる捏造とゴリ押しという名の愛が凄いですね。
これだけの論拠を挙げようという熱量だけは凄いですが、熱量だけで越前リョーマに勝てるようだったら誰も苦労はしません
是非1つ1つを検証していきましょう。

越前の動体視力は菊丸以上→ブレ球が弱点

まずこれに関しては無我の境地で越前は赤澤のブレ球を使っていましたし、何なら今では普通にブレ球を打てるでしょうからブレ球対策も簡単でしょう。
そもそもこのブレ球を用いたのはあくまで体力がなくメンタルが弱い都大会時点の菊丸だから通用した戦術であって、メンタルも体力も十分にある越前には通用しません。
仮に都大会時点であったとしてもリョーマなら何かしらの対策を普通に取って攻略するので、ブレ球以外のこれといった決め球がない赤澤が不利です。
観月もシングルスじゃ越前には敵わないと踏み、更に左殺しの裕太が居たからこそダブルスに回ったので、まずこの作戦は通用しないでしょう。

光る玉はスーパースイートスポットで打つ必要がある→ブレ球でスイートスポットを外せる

別に光る打球がなくても越前リョーマにはツイストサーブ・ドライブA・ドライブB・ドライブC・COOLドライブ・サムライドライブといったドライブショットを多数持っています。
光る打球しか決まるショットを持っていないのであれば話は別ですが、越前は別にそれに依存せずとも他に多種多様な技を普通に使えるので、特に問題はありません。
むしろ不利なのは赤澤の方であり、越前のドライブBやCOOLドライブなどは上級の選手でも返すのは至難の業なので、赤澤ではどう考えても返球できないでしょう。
何せ大石のムーンボレーで苦戦するレベルですから、余程越前リョーマに特化した対策と天才性を兼ね備えていなければ越前の攻略はまず不可能です。

越前は不二裕太に辛勝→不二裕太は赤澤の足元にも及ばない選手

赤澤>越前>裕太ということが言いたいのでしょうが、越前は裕太に辛勝どころか寧ろツイストサーブの跳ね際を叩くライジングショットすら簡単に対応、しかも見よう見まねで習得しています。
更にツイストスピンショットに対してもその危険性と本質を見抜いた上で「使わない方がいい」と示唆し、その上でドライブBによってあっさりと攻略した後はワンサイドゲームになっていました。
確かにスコアだけをみると6-3とそこそこ苦戦した印象が目立ちますが、実際の描写を見てみるとほとんどは越前が優勢に試合を運んでおり、これは明らかな事実誤認です
このような事実と解釈をきちんと分けられていない主観的な意見が一番ややこしいものであり、正に赤澤のブレ球のごとく論理がブレブレではないでしょうか。

赤澤 178cm 越前152cm→俄然赤澤が有利

「ふーん、テニスって背丈でやるもんなんだ?」でおしまいです、越前が相手してきた奴は遠山金太郎を除けば全員身長が上ばかりの連中でしたよ。
テニスにおいては背丈よりも才能とスキル、経験等が物を言うので、フィジカル自体は試合の有利不利の決定打にはなりません

赤澤は個人で全国大会出場者→手塚、幸村、跡部、真田などがいる関東大会を勝ち抜いた

どこにそんな説明・描写があったかはわかりませんが、おそらくシングルスで対決したとしてもこの中の誰にも勝てないのではないでしょうか
ましてや試合中に激昂して「ぬあああああ!!」って叫ぶような選手ですから、幸村と打ち合っていると普通にイップスにかかると思われます。
また、跡部様に関してもインサイトで弱点を見抜かれ、ブレ球さえ打たせなければいいという風に対策が可能でしょう。
手塚に関しても別にゾーンがなくても普段の実力自体が高いためサービスエースとリターンエースでほとんど終わりと思われます。

雑魚と組んで菊丸大石ペアを撃破→赤澤は丸井ジャッカルくらいなら1人で潰せる強さ

これも論理が破綻しており、赤澤が勝った時の黄金ペアと丸井ジャッカルに勝った時の黄金ペアでは完成度も強さも全く違います
都大会では大石の領域も菊丸の分身もないし、スタミナ不足もまだあって同調も使えないという風に黄金ペア自体もまだ荒削りでした。
その後様々な経験を踏まえて丸井ジャッカルに勝った時にはもうすでに完璧な黄金ペアなので、負ける要素がありません
そもそも都大会で生え抜き組が勝てたのもかなりギリギリの辛勝だったわけであり、全国大会レベルのこの4人に勝てる要素はないでしょう。

乙女ゲーで赤澤が天衣無縫の極みの習得者であることが判明

あくまでもこれは「ゲーム」であり、しかもほぼテニスとは関係ないところで天衣無縫になっているという完全なギャグです。
原作の許斐先生が本編で描いたものが全てであって、そこから派生したアニメやゲーム・ミュージカルなどは限りない二次創作に近いものでしょう。
また、天衣無縫の極みになれたとしてもそもそもの実力がそこまで高くはない赤澤ではリョーマ相手でも金太郎相手でも余裕で負けます。
しかも今は零感のテニス・青目モード・風の攻撃技「光風」・星の聖書といった天衣無縫対策はいくらでもありますから、天衣無縫が無敵の根拠にはなりません。

赤澤はリョーガの能力剥奪を無効化して勝つことができるらしい

そして赤澤最強説がネットで叫ばれるようになったのは越前リョーガの持つ「能力剥奪」が判明してからそうなったようです。
上記の穴だらけの理屈自体も破綻していたのでどんなものかと思ったのですが、以下が赤澤がリョーガに勝つ理屈になっています。

越前リョーガの能力は相手の技を奪うこと(オンオフの効かない能力)

赤澤のスキルはブレ球(赤澤はバックハンドストロークの際スイートスポットを若干外して打つ癖がありそのせいで打球にわずかなブレが生じる)

リョーガがブレ球を奪う

ブレ球を奪われた赤澤はバックハンドストロークの際スイートスポットを外すことが出来なくなる

強制的にスーパースイートスポットを捉えることとなり光る打球が発動する

ブレ球をコピーしたリョーガはスイートスポットを外してしまうので光る打球を返すことができない
よって、赤澤はリョーガに勝利する

こういう理屈らしいですが、結論から言えば「強制的にスーパースイートスポットを捉えることとなり光る打球が発動する」のところが理屈として破綻しています。
光る打球はスーパースイートスポットを捉えるだけでは決して打つことはできず、亜久津のような才能お化けでもなければ安易に習得することはできません
そもそも光る打球は平等院鳳凰の300kgの人間離れした握力があれだけの破壊力を生み出しているわけであり、越前リョーマにはそれだけの力がありませんでした。
だからこそ彼はその力を拡散させるのではなく凝縮することによって一点突破の破壊力を生み出す希望(ホープ)に変えるといった昇華を成しています。

つまりリョーガにブレ球を奪われてスイートスポットに当てるから強制的に発動できるわけではなく、赤澤自身もきちんと習得しなければなりません。
また仮に習得できたとしてもリョーガ相手に通用するかは別の話で、リョーガは平等院の破壊ですら余裕綽々と返していたので、赤澤レベルの光る打球くらいは素で返せます。
そして更に「ブレ球をコピーしたリョーガはスイートスポットを外してしまうので光る打球を返すことができない」ですが、これも論理としてどうなのでしょうか?
確かに能力剥奪はオンオフが効きませんが、その奪った能力を「使用するか否か」はリョーガ自身の意思で決めることができるものと思われます。

というか、そもそもボルクを倒したお頭ですら「リョーガのテニスはチームを崩壊させる引き金」と危険視している位ですから、リョーガを甘く見過ぎです。
赤澤がよっぽどリョーガに対抗できうるだけの劇的な何かを秘めていて、それが開花するようなプロセスを描いておけば、この仮説にも説得力があったでしょう。
しかし悲しいかな、赤澤の出番は都大会以降まともな描写がほとんどないわけで、そこに描かれていない以上赤澤がリョーガに勝てる最強中学生とは言えません
なおかつそれができたとしてもリョーガはゲームメイクのセンスも卓越していますから、どこを取っても赤澤がリョーガに勝てる見込みはないでしょう。

まとめ

今回は赤澤吉朗部長が最強と言われることに関して私なりに検証してみましたが、検証というよりもほぼマジレスになってしまいました
とはいえ、赤澤のあのキャラでとても全国の並み居る強豪たちに勝てるとは思えませんし、越前兄弟に勝てる見込みも全くないでしょう。
テニプリはそれくらい才能や実力差に関してはとてもシビアな作品ですし、そもそも赤澤が中学生選抜として呼ばれなかった時点でお察しです。
まあ上に書いたようなことはファンの間のネタならばともかく、許斐先生自らがそんなネタを好んで描く人ではないと思われます。

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