【育児に疲れた人へ】苦しい子育てをやりきるための実践理論3ステップ
こんにちは。日向夏(ひゅうがなつ)と申します。
突然ですが、子育てって、うまくいかないことの連続ではないですか?
こどもがうるさかったり言うことを聞かないと、イライラしたり、つい怒鳴ったりしてしまい、そんな自分に自己嫌悪して...なんてこともあるのではないでしょうか。
私は現在とある地方で公務員をしており、そのなかでこどもに関する相談を受ける業務などを行っています。
また、0歳児のパパでもあり、実際に育児に奮闘中の身です。
そんな私だからこそお伝えしたい、苦しい育児を乗り越えるために実践したい3ステップを理論的にご紹介します。
今回ご紹介するのは、
誰かに相談すること
自分とこどもの状況を知ること
辛くなったら休むこと
の3つです。
あたりまえのことのように見えるかもしれませんが、人間ストレスがかかっていると、モヤがかかったように正しい判断ができなくなることもあります。
この記事では、かなり理論的に子育てについて解説していますので、参考にしてくだされば幸いです。
それでは、順を追って解説していきます。
ステップ1:誰でもいいから相談する
家庭の中のことは打ち明けにくい
世の中には、育児にストレスをあまり感じていない方もいます。
そういった方を見ると「自分のやり方が悪いんじゃないか」とか、「相談しても意味ないんじゃないか」とか思えてきて、誰かに話をしようという気持ちもなくなってしまうのではないでしょうか。
また、単純に自分の家庭のことを他人に話すことに抵抗がある人もいますよね。
それはそれで普通の感覚だと思いますし、私はそう感じることが悪いことだとは全く思いません。
しかし、あなたの家庭の状況は、あなたにしか分からないもの。誰かが気づいて手を差し伸べてくれることは、そう多くはありません。
そのため、勇気のいることですが、困っているときはまず誰かに相談をするという選択肢をとるべきです。
「アドバイスを受ける」のではなく「話して状況を整理する」
子育てがうまくいっている人に相談をしても、必ずしも良いアドバイスを受けられるとは限りません。
それにはメカニズムがあります。
先ほど記載したとおり、家庭の状況は他人からは見えにくいものです。
育児にストレスを感じていない人や子育て経験者の多くは、あなたを取り巻く環境をハッキリとイメージすることができません。
そのため、あなたが相談したときに、相手はあなたの状況を十分にイメージすることができないため、自然と自分の家庭に相談内容を置き換えてアドバイスをしてしまいます。
その結果、相談した方にとっては「そうじゃないんだよなぁ...」と思うような内容のアドバイスとなってしまうのです。
これはどうしても起こりうることですし、相談相手に「そういうのは求めていない」と伝えても、お相手としては善意でやっているものですから、互いに良い気分にならないと思います。
そのため、相談するときは、アドバイスが飛んでくることは想定したうえで「自分が言葉にして状況を説明する」ことに意味があると考えましょう。
自分の中でぐるぐると回る嫌な気持ちや辛い気持ちは、そのままにしていると何時間も自分の中で自分を苦しめ続けてしまいます。
その気持ちを誰かに言葉にして説明することで、「自分がどう思っているか」「今後どうしたいか」が整理できることがあります。
また、単に誰かに話を聞いてもらうだけでスッキリする、ということもあると思います。
大切なのは、とにかく自分の中で抱え込まないことなのです。
ベストは、気兼ねなく話ができる相手を見つけること
自分にとって意味のないアドバイスは、聞いたふりをしてスルーをしてしまいましょう。
でも本当は、あなたの話を遮らずに最後まで聞いてくれて、不用意に自分の考えを押し付けてこない人に相談ができれば、それが一番良いと思います。
あなたの周りに、相談しやすい方はいますか?
相談を真摯に聞いてくれる人がいたら、それはとてもラッキーなこと。ぜひ、思いを打ち明けてみて下さい。
そしてもしそういった方に出会うことができたら、感謝の気持ちを忘れないでください。
身近に相談できる方がいないときや、かえって身近でないほうが相談しやすいという場合は、地域の児童相談所や市町村の家庭児童相談室、担当の保健師、こどもが通っている学校の先生など、公的な機関に相談をするというもの良いアイデアだと思います。
ステップ2:自分とこどもの状況を知る
自分のストレスのかかり具合を把握する
例えば、あなたのストレスのMAXが100だとしたら、今のストレスはどれくらいでしょうか?
この記事を読んでいる途中であればそれほど高い数字ではないかもしれませんが、今から5分後にこどもが言うことを聞かず騒ぎ始めたら、そのときは100に近い数字になるのではないでしょうか。
ストレスというものは、時間とともに変わっていきます。また、急激に高まることはありますが、急激になくなるということはあまりありません。
こどもと一緒に生活をする以上、ストレスを受けないようにするというのはとても難しいです。
しかし、自分の感情を分析することができれば、それに対処することはできます。
例えば、こどもの言動にイライラしたときは、一旦その場を離れたり、深呼吸をしたり、コップ1杯の水を飲むなど、少し時間をつくることが有効です。
これは「アンガーマネジメント」と呼ばれる考え方のうちの1つで、怒りのピークは6秒間という科学的な根拠をもとに行われる対処法です。
6秒間で全く怒りが静まるというわけではありませんが、怒りの感情を反射的に外に出してしまうと、そのあとで後悔してしまうこともあると思います。
イライラしたら、まずはコップ1杯の水を飲む。そして、自分の今のストレス状況を数字にしてみる。これをするだけでも冷静になれて、少しは褒めれる自分に近づけられるのではないでしょうか。
こどもが良い行動をしたら褒める
こどもは、してはいけないということをたくさんしますよね。
将来のことを心配すると、ついキツく言いつけてしまうこともあるかと思います。
しかし、それが逆効果になる場合もあります。
3歳以上のお子さんがいる方はよくわかるのではないかと思いますが、こどもはとにかく「注目されること」が大好きです。
これは、ある程度成長して大きくなっても同じです。
そして「注目されること」のなかには、「怒られること」も含まれています。
特に、普段あまり褒められない子が「悪いことをしたとき」ばかり注目されることに気が付くと、こどもは構ってほしくてどんどんイタズラをするようになってしまいます。
こどもが良いことをした時に注目してあげることが、こどもの良い行いを促すことに繋がるのです。
特に見落としがちなのが、こどもが「おとなしくしているとき」です。
「静かにしてほしいときに、こどもが静かにしている」
これは、実はけっこう偉いことなのです。
褒めてくれると、注目されているのが嬉しくて、その後もおとなしくすることができるようになっていきます。
褒めるときは、具体的に褒めてあげてください。
なお、「褒めるところが全然ない」とか、「あまりにもいうことを聞かなすぎる」という場合は、専門的な機関に相談することを強くおススメします。
こどもの性格や特性を知ることで、適切な対応ができたり、専門的なアドバイスを受けられるようになることがあります。
人間はコントロールできないということを理解する
こどもが小さいうちは、あらゆることについて保護者がやってあげなければ何もできないため、こどものほうもある程度は保護者の言うことに従います。
しかし、こどもは成長していくにつれて、できることが増えていきます。
それ自体は喜ばしいことですが、それは同時にこども自身が自分で判断する力や、自我を通す力も強くなっていくということです。
一般的に、大人相手に行動をコントロールできると考えている方はそう多くないと思いますが、それはこどもに対しても同じです。
とはいっても、こどもはまだまだ未熟で、間違った判断をすることがあります。
また、理由なくやるべきことをやらないこともあります。
しかし、それを正すように「言い聞かせる」ことはできても、「絶対にそうさせる」ことはできないのです。
無理に暴力や暴言でこどもの行動をコントロールした場合、こどもは「人間は暴力や暴言でコントロールできる」と間違った学習をしてしまいます。
そのこどもが力をつけて大人になるときには、多くの場合、保護者は老化により心身ともに衰えています。
親子のパワーバランスが崩れたとき、間違った行動をするこどもを止めることは、もうできないのです。
そのため、「人間をコントロールすることはできない」ということを理解し、こどもが間違えたことをしても「言い聞かせることしかできないんだ」と、ある程度の諦めをもって育児をしていくことが、自分を追い詰めないためにも大切になるのです。
ステップ3:辛くなったらとにかく休む!
ここで言う「休む」とは、「こどもがいないところで休む」という意味です。
育児で疲れているのにこどもと一緒にいるのでは、休むに休めないですよね。
この選択肢について、「こどもがかわいそう」と思う方もいらっしゃると思います。
でも、背に腹は代えられません。
保護者が健康でいないと、こどもは健康に生きてはいけないのです。
たっぷりと寝るもよし、気分転換に遊ぶもよし、自分のやりたかったことに思い切り時間を使うのもよしです。
オススメは、とにかく睡眠をとることです。
ここでは、実際に休むためにどのような手段があるのかをご紹介します。
親戚にこどもを預ける
もし近隣に親戚がいて頼れる場合、親戚にこどもを預けるのが一番手っ取り早い方法です。
その場合、親戚の方には感謝の気持ちを示すとともに、こどもには親戚のところでどのようなことをしたか聞いてあげて、スキンシップをとるようにしましょう。
ショートステイなどのサービスを利用する
児童養護施設や保育施設で、数日間こどもを預かってくれるショートステイなどのサービスを実施しているところもあります。
全国的にあまり数が多くないため空き状況的に利用できないということも多いようですが、タイミングが合えば、数日間こどもを預かってもらうことができます。
レスパイト(休むこと)目的で利用できる場合もありますので、利用したい方はお住まいの地域のショートステイ事業について調べてみてもらえればと思います。
そのほかとして、預けられる時間に限りはありますが、保育所の一時預かりや、地域によっては一般の方がこどもを見てくれるような仕組みがあったりもするので、そういったサービスを活用するのも有効な手段です。
辛くてどうしようもないときは、児童相談所へ
児童相談所には一時保護の機能があり、なにかしらの事情があってこどもを養育できないときは、こどもを一時保護してもらうことができます。
一時保護の期間は児童相談所と話し合って決めることになりますが、希望どおりにならないこともあるようです。
「児童相談所にこどもを預けたらかえってこない」というような話を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、保護者がこどもを養育できる状態であることを児童相談所がしっかりと確認することができれば、そのようなことはないようです。
おわりに
この記事では、子育てが辛いと感じている方に、それを乗り越えるための方法を3ステップで紹介しました。
子育てを辛いと感じるのは、決して恥ずかしいことではありません。
辛いときはどうか、この記事を思い出してください。
なお、記事の中で紹介した「アンガーマネジメント」についてやこどもとのかかわり方、特性のあるこどもへの対応のしかたや利用できるサービスなどについてはいずれご紹介できればと思っていますので、興味のある方は楽しみにしていてくだされば幸いです。
最後まで御覧くださり、ありがとうございました。
[R6.2.25追記]
冗長表現が多く、自分で読み返してあまりにも読みにくく最後まで読めないほどであったため、記事内容を修正しました。
[R6.2.27追記]
文量が多く読むのに時間がかかってしまうため、文章を斜め読みできるよう、重要な部分を太字にしました。
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