Rose Paradeの拍子について

Angelesの件からSpotify APIに対抗心を燃やしている、というわけでもないですが、今回も勝負(?)を挑んでみます。

Rose Paradeが3拍子!?

Spotify APIでRose Paradeを調べてみました。

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すると、time signatureが「3」という、まさかの結果に。

楽曲の動画はこちら。

そんな風には聴こえないですよね。

構成

まず楽曲の全体像がわかるように、楽曲の構成を表にしてみました。

「ヴァース・プリコーラス・コーラス」で1セットです。

ローマ数字のI、II、IIIはコード進行のパターンで、後から説明します。

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1stコーラスだけ短くなっており、最後の小節でドラムが入って2ndコーラスまで続き、3rdヴァース冒頭で一度抜けてから8小節目で戻ります。

1stは静2ndは動3rdは静から動、と対比の仕方が巧みですね。

各パターンの解説

次に、楽曲中に出てくるコード進行の3種類のパターンを拍子付きで示してみました。

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(F#*はG6=320430を1フレット下げた210320)

このように基本的に4/4拍子ですが、部分的に2/4が挟み込まれています。

表では示していませんが、ほとんどのコードチェンジの度にシンコペーションで裏拍が強調されていて、全体を通してリズム面でのキーになっていると言えるでしょう。

パターンIIIIはコードは異なりますが、2番目の小節が半分で字足らずな拍節構造は同じです。

AIは、前半の2小節を4/4+2/4=6/4=3/2と判断したのでしょうか?(算数…)

パターンIのレド#シー♪というリフは、第1小節4拍目の裏から入り第3小節までまたがりますが、このリフが入ることで第2小節が4/4のようにも聴こえるという錯覚効果を演出しています。

Iとは反対にパターンIIは、余分な2/4が真ん中に挿入されたシンメトリーの構造です。

18拍で3の倍数ですが、これもAIが誤解する要素になりうるかも??

パターンIIIのコード

今回は拍子の話から始めましたが、パターンIIIのコード進行は変わっています。

F#→E(Key of D Major: III→II)は珍しい進行だと思います。

そして、ドミナントのAを挟んでもう一度Eへ行くのも不思議な感じがします。

理窟は、、、置いておきましょう。笑

そして、曲の終わりはE→G(II-IV)の歪な響きで余韻を残します。

余談ですが、コーラスの最後の部分ってF#→E→A→E→Gなんですよね。
F#→Eって少し歪な進行です。

ずっとF#→Bm→A→E→Gだと勘違いしていました。
普通こうなると思いませんか?

まとめ

Rose Paradeはキーが低くくてテンポは遅いし、一聴すると地味な楽曲ですが、気怠さのなかに中毒性があると思います。

個人的に、気乗りしないイベントに誘われたときや、人混みをかき分けていると、ふと頭の中でRose Paradeが流れ始めたりしますね。(2020年にはなかったシチュエーション…)

あと、Duracellの電池をエフェクターにセットするときも笑

この独特の雰囲気を生み出すのに、歌詞や声質が大きく貢献しているのは勿論なのですが、拍子やリズム、(少しだけ)コードにも注目してみても良いんじゃないかと思い、こんな文章を書いてみました。

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