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46日目 回転から始めよう

20年ほど前にローンで買ったテクニクス1200MK3Dのレコード針は20年間交換していない。スクラッチ用の針だとしてもさすがに摩耗していると思うのだが、今朝もちゃんと再生してくれた。針を落として日曜の朝を始めた。DJSHADOW「OUTSIDER」とYMO「ソリッド・ステイト・サヴァイバー」にヘレン・メリル「ウィズ・クリフォード」を聴く。5歳児の目覚めが毎日5時台なせいで休日の朝食も早い。一緒にホットケーキを2枚焼いて珈琲をいれバジルソーセージをゆでた。それなりにグッド風モーニングなのだが、実際は「一緒にホットケーキを2枚焼く」時点で疲労困憊である。お察しください。

午後は身障者水泳。バスに乗り遅れそうなので、私もとうわも水着を予め着込んでおいた。俗に言う「着いたらすぐにプールに入れるように水着を着込んでおく作戦」である。なんて「小学生的な作戦」なんだ。47歳の大人が仕込む作戦ではない。しかし圧倒的に楽だし毎回これでいいかも知れないと思った。泳ぎも覚えだしたとうわは麻痺のある固い股関節と肩関節を動かして、ウミガメのように動作できるようになってきた。水は昔から恐がらない。1歳半のときにはお風呂場で桶にお湯をためて前髪をつける遊びを何度も繰り返していた。深いところでバク転をさせてみる。くるりとひっくり返すと、真後ろにいた女の子に「水かかった・・・」と注意されてしまい申しわけない。施設自体は随分古いプールだが、福祉センターの最上階の10階にあり六甲山や天井から空が見えるので親にとっても気分を切り換える時間にできている。ただ、今日は冷え込んでプールの水もやや冷たい。とうわは途中からプールサイドの温浴プールに入り浸ってしまい呼び戻すのに一苦労した。

毎週のプールの「最後の難関」は隣にあるスシローだ。こいつが手強い。一度連れていったがために、にぎりの味とレーンが回転する面白さを知ってしまい、毎回お寿司を食べて帰ろうとごね出すのであった。お安いとはいえ毎回では財布がきつい。ほぼ無人化された近未来のアジア観あふれる店舗。慣れた手つきでタブレットを取りさっそく、いくら軍艦巻きから注文するとうわ。次々と皿が増えていき、プールで消費したカロリー以上を回収していく。私がやっと満腹になったようだと安心したのも束の間。すかさずチョコレートパフェを注文されてしまった。「あ、まちがえた!」気付くと2個に増えたパフェがこちらに向かって回ってきていた。

20231021


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