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P.V.L.日記 父子入院22日目 前夜

PVL(脳室周囲白質軟化症)から独歩をめざしリハビリ入院、
3歳児と父親が入院という名の合宿生活。
PCR検査し、午前中に妻と再び交代。ITBトライアルの前日説明。
PTが10時30分から。OTが15時50分から。

5月23日(月)

まるで実家に帰ってきたようだ。1週間ぶりに病室に戻り妻と交代。妻の整理で幾分景色が変わったとはいえ、2週間も過ごした病室はどこか懐かしい。明日はいよいITBトライアル(バクロフェン髄注療法)を受ける。病室は7時が起床時間だが明日は他の方より早く朝食を摂り7時までに食べ終えて水も控える。点滴で麻酔をかけ小一時間眠りについているときに髄注によりバクロフェンを投与。

これにより一時的に(およそ1日)下半身の緊張が緩和され、SDR手術を受けた後に近い身体状態になる。その状態で手術の見当をつけるための観察を行う。転倒して血圧の高い後頭部から大量出血になり3針縫ったことや、うっかりビー玉を飲み込んでうんちから出てくるのを2日間待ったことはあるが、息子の体にとって生まれてから一番の負荷であることは間違いない。私自身もどこかそわそわしている。

午後のOTから私の介添えとなった。これがまた大暴れ。私の到着と同時にipadを手にしたばかりにOT室に行きたくないと脱走と号泣。必死で追ってつかまえるも手づかみで取り上げた紅鮭のようにバタバタと反り返って暴れた。もちろん、私が紅鮭を取り上げたことなど一度もないのだが、それはもうなんだ?とにかく「紅鮭」としか言いようがない暴れっぷりである。

必死の徹底抗戦にあの手この手で注意をそらして、なんとかOT室に入ったものの暴れ疲れたのかセラピストの膝上で半分うつらうつらとし始め、この体たらくである。いかん、どう工夫を凝らしても睡眠学習でボタン留めは習得できない。スマホの目覚ましアラームを何度もかけて起こしつつ、足裏をくすぐって持ち直させたが時間の6割を無駄にしてしまった。立位台と引き換えに動画を見せるんじゃなかったよまったく・・・


とは言うものの、明日からは色々ある。今晩はゆっくり眠れ。早く寝てくれたら私もその分、別のことができる・・・・・・しかしそうはいかない現在時刻は21時23分。全く寝ない。なぜなんだ。なぜなんだよ。ここは父子入院組の相部屋であるし、コロナ対策で頼みのフリースペースは閉鎖中ときた。困る。怒濤の1週間の幕開け前夜である。(続く)


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