この物語はあくまで歴史をもとにした創作であり、従ってストーリー進行の都合上意識的に史実を変えた部分も多くありますが、できるだけ妥協せずに、歴史的事実を追うように努力しましたので、小学校低学年の読者にはかなり難解なものとなったようです。
特に、オスカルの死後は10週で終了してほしいという編集部からの要望だったので、革命時代の事実関係について、理解しにくいという読者の声もありましたが、描かねばならないと思われる事柄は、一応取り上げたつもりです。
また、連載期間中、特に質問の多かった事柄について、いくつか説明したいと思います。オスカル、アンドレはじめジャルジェ家の人々は、まったく架空の人物であり、特にモデルもありませんが、オスカルの父だけは、実在のレニエ・ド・ジャルジェ将軍をモデルとしました。
また、ロザリーとジャンヌ、ポリニャック夫人の関係もフィクションで、以下、シャルロット、アラン、ジェローデルも架空の人物です。
ベルナール・シャトレについてはお気づきの方も多かったように、かのカミーユ・デムーランがモデルでありますが、黒い騎士とデムーランとはまったく関わりはありません。