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質問の仕方で問題解決までのスピードって変わるよね。という話

仕事の役割上、いろいろなことを相談される事が多く、また、Google 広告のヘルプコミュニティというところでもボランティアで活動している事もあり、質問に対して回答をすることも多いです。

その中で、質問の仕方によって問題解決までのスピードが前後するケースがあるなと強く感じるようになってきたのでアウトプットしてみます。

こんな質問されると問題解決が遅くなる

例えば、こんな質問をしてみたらどうでしょう?

ピーマンを美味しく食べるにはどうしたらよいですか?

どのように答えますか?

何となく、自分がピーマンを美味しく食べるためのレシピ、クックパッドの人気レシピなどレシピをお伝えすれば良さそうですね。

でも、隠れた前提が実はあったとしたらどうでしょう?

自分や子どものピーマン嫌いを克服したい、ピーマンが大量に余っているので大量消費したいなど、隠れた前提があるかもしれませんね。

ピーマン嫌いを克服したければ、よりピーマンらしい味を感じずに食べられるレシピが求められるでしょうし、ピーマンが大量に余っているのなら何回作っても食べ飽きないレシピだったり、食べきるまでに腐らせることのないピーマンの保存方法を伝えるのも良いですよね。

こういった隠れた前提がある中で、その前提を提示しないまま質問をしても、相手はそんな前提なぞ知らない訳なので、自分の望むような回答が返ってこないような場合もあります。

そうすると、「いやいや、ピーマンらしさを感じるレシピじゃなく、ピーマンのあの味を感じずに美味しくいただけるレシピが知りたいんですが・・・」みたいに改めて質問をし直す必要もでてきたりしますね。

つまり、前提を開示しない事によって会話のキャッチボールをする回数が増え、答えにたどり着くまでに余計な時間がかかってしまうことになります。

こんな質問だと問題解決が速くなる

一つ前のピーマンの例で行くと、質問に次のような前提を含めてあげると回答までたどり着くのが速くなりそうです。

子どものピーマン嫌いを克服させてあげたいのですが、まずはピーマンらしさを感じずに食べてもらいたくて。子どもがピーマンと気づかずに美味しく食べてもらえるような料理のレシピを教えてもらえませんか?

(この問いの答え自体は、とにかく細かく刻んで味の濃いチャーハンなどに入れてしまうとかになるでしょうね・・・でちょっとずつ刻み幅を広くしていって慣れさせる的な・・・)

ここまで前提条件が問いに含まれていると、回答する側は回答者自身の知識と経験の中から前提条件を使ったフィルタリングをする事ができます。つまり、質問に対する回答にブレがでにくくなるということですね。

Amazon AWS の「技術的なお問い合わせに関するガイドライン」に学ぶ

いまや様々な情報インフラにも利用されている Amazon の AWS (Amazon Web Service)のサポートページには、「技術的なお問い合わせに関するガイドライン」というコンテンツが存在します。

AWS はウェブサイトやスマートフォンアプリの裏側の仕組みを担うことが多く、AWS 上で問題が発生すると様々なサービスのストップにつながってしまい、仕事や生活やゲームに支障がでてきてしまうことも・・・。

情報システムの基盤となることが多い AWS だからこそ、質問から回答、解決までの時間が速ければ速いほど良いというのは想像いただけるかと思います。

故に、Amazon は問い合わせする際の注意事項として前述のようなページを設けているのですが、ここに書かれていることは AWS への問い合わせに問わず、誰かに何かを相談するときには意識しておきたいことがたくさん書かれています。

以下、「技術的なお問い合わせに関するガイドライン」から特に意識しておきたい部分を引用します。

解決したい課題の明確化

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最終的なゴールを明示するというのがポイントです。解決したい課題がピーマン嫌いの克服であれば、ゴールは美味しく食べるではありませんね。

状況を正確に共有する

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ピーマン嫌いを克服したいけれども、料理することに慣れていないかある程度慣れていて自信があるかで、回答が変わる可能性もありますね。

前者であればピーマン嫌いが認めたピーマンを克服できる商品(存在するかは分かりませんが・・・)をおすすめするでしょうし、後者の料理ができる人ならばレシピを教えてあげれば解決できそうです。

経緯を共有する

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ピーマン嫌いを克服するためにこれまでやってきたことを共有すると、回答に対して「あっ、それ過去に試したんですがダメでした・・・」みたいな残念な状況を回避することはできそうですね。

前提を提示することは、回答者の思考のフィルタリングを助け、最短で解決に導いてくれるということ

最短での問題解決を図る目的の質問においては、とにかく分かっている情報はすべて提示するというクセをつけるのが良いです。

例えばスマートフォンで何かを調べるときに、「ピーマン レシピ」で検索したときよりも「ピーマン レシピ 子供 人気」といったように、言葉が多い方がより具体的な検索結果になることが多くなると同様に、誰かに質問するときは伝えられる前提をすべて伝えておくと、回答する側も前提から不要な回答を排除することができます。なので、質問する側が求めていた回答がフィードバックされやすいという。

ただ注意しなければならないのは、これまでの話は、あくまでも問題解決をするために相談をしたり質問をする場合においてという状況下で僕個人が感ずるところなので、世の中でよく見聞きする質問力とはちょっと違うかもしれません。

※質問する側の国語力という問題もはらんでいるケースもあると思いますが、課題の明確化・状況を正確に記す・経緯の説明の3点が箇条書きでもそろっていれば、回答者側がある程度行間を補間できたりするので、まずはこの3つを忘れないというのが最初のステップかなと思っています

僕の知らないどこかの人々の参考になればと。


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