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大学卒業するまで自分の人生という感覚はなかった。今は親と仲良くできているが、学生時代の私からしたら毒親と呼んでしまうような感じで、大学卒業と同時にどうやって生きたら良いのかわからなかったし今も正直ふわふわしている感覚だ。まあ別に人生なんてたいそうな物でもないんだろうけど。

学生時代はずっと門限もあったし、連絡しなければメンヘラ彼女のような電話が分刻みにかかってきてた。バンドやってみたい!とか、NPOの活動を手伝ってみたい!とか、そういうのは全然させてもらえなかった。
もしかしたらできたのかもしれないけど、凄く強く否定されたり「やめた方がいい」と強く説得されることを遮ったりそれと戦って行かなければならない。そこまでの気力はなかった。
そんなの無視したら良い、と言える人はそういう家庭だからだろう。私の家庭は子どもの権力が圧倒的になかった。お金を払ってもらっているから何も口出しはできなかったし、お菓子を買ってもらったりガチャガチャを回したりそういうことを頼むことができなかった。怒られると、塾に通わせてやっているのは誰だ!とかピアノ辞めさせるぞ!とかをよく言われた。別に暴力だとか思ってないし、毒親というのもどうなんだろうと思う。
そういう見えない権力みたいなものが当時はすごく嫌だった。大人になった今は仕方ないとも思う。
私くらいのレベルのことで済んだとしても、大人になってから「あれやりたかったのにな」と思うことはある。もっともっと制限されている子どもたちは当たり前に沢山いる。本当に仕方のないことなのだろうか。


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