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2022 UNKNOWN ASIA→UNKNOWN ASIA EXTRA

2022年10月→11月 UNKNOWN ASIA2022→UNKNOWN ASIA EXTRA2022に展示したインスタレーション作品には
一貫したタイトル「Unnatural nature~不自然な自然」というタイトルをつけました。

普段華道家として花を生ける時は、「花が人為を離れ、自ら形を取って表れる」と表現するように、できるだけ自分がどうしたいという意思を捨て、自然な形をそのまま再現できるよう努めている。

それが一番花を美しく見せれる形だからです。

ただそれは本来の生け花の姿であって、ikebana artとして表現する作品は違う。
自然な素材を使い、できるだけ不自然を表現する。表現したいことも明確にし、タイトルもつける。
全く逆です。

だからこそ、生け花作品としてではなく、IKEBANA Artとしてアートフェアにインスタレーション作品として展示する。


作品の意図としては、人間の自然に対する姿勢へのアンチテーゼ。
自然は本来意識せずともそこにあるものだから意識しないが、
現代の自然は意識しないと存在に気付かない。気付けないものになった

作品を見た人は揃って「自然てすごいですね!」「こんな綺麗な曲がりは自然ならではですね」と自然を称賛する声をいただく。
すごい、かっこいい、迫力がある。
そのような声こそがまさに意図した声であって、具現化したい反応です。

どういうことかというと、
こんな都会のど真ん中に、奈良の山奥で自ら伐採した自然の蔓をわざわざ加工して組み上げアート作品として展示しないと、そこまでしないと自然という存在に気付けないという人間の哀れな現状を訴えている。

ただ単に見た目のインパクトのみではなく、
こうした作品に対する意志。作品を通して何を訴えたいのか。
そんなとこまで含めて、作品自体の価値を判断してもらいたい。


ただ一点意外なこととしては
不自然を表現したつもりが、
まるで一つの大きな意思を持った生物のような不気味な自然さが出たことです。

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