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薄利多売は誰も得はしない。の巻📜

ここ最近、アクリル系の素材の研究をしています。


ただ単に、アクリルのキーホルダーを作っても価格競争に巻き込まれるだけなので、『キラリ✨』と光るアイデアを盛り込んだ『適正価格』の商品を生み出したいのです💡


適正価格とは?


『適正価格』は人それぞれですが、最低でも時給5000円以上、希望は時給1〜3万円は欲しいです。

それは何故か?


この価格は、個人経営、2〜3人の家族経営の規模の最低限『会社を維持できる』価格です。


設備投資の償却、次の設備投資の調達資金、もし他人を雇っているなら人件費、会社の維持費などなど。←かなり大雑把に書いてます💦


でも、周囲の業者を見ていると『薄利多売』です。兎にも角にも人海戦術で利益を上げてます。


経営者だけ儲かって、社員は『消耗品』として扱われてます。


この話は、他社の社員や関連会社の方から『よく聞く話』なので作り話ではないです。


薄利多売なので品質よりコスト重視。

24時間参勤交代で、社員の離職率も高いです。

僕の知人も似たような状況で退社して、いまは異業種に転職しました。


私の所にも製作依頼が来ましたが、月の売上1000万円で利益は100万円との事💡

ひと月の利益で100万円なら大丈夫では?と思った方もいるかと思います。

中身を開けてみると、印刷機5台、レーザー加工機5台をフル稼働して約1週間。←最低でも2人のオペレーターは必要。

アクリル製品に金属パーツを付けてOPP袋詰め作業とジャンコードのシール貼り。約1週間←内職に2〜3人

商品の検品に1〜2日間、発送作業に1日。

最適でも16日間

週休2日と計算すると3週間プラス1日。

これって、製作の失敗がゼロの場合の話です💡

レーザー加工機のカットの失敗、印刷の失敗、内職の際のミスを考慮するとプラス1〜2日間は計算しておいた方が良い。

更に、予期せぬマシントラブルも発生します。

そうなるとプラス2日間は確保した方が安全。

それらを計算すると、16日間分の仕事内容が1ヶ月になってしまう。

私も印刷機を1人で同時に3台稼働できますし、レーザー加工機も、もし会社に2〜3台あるなら複数台を同時に稼働する事は可能です。

ただ、内職は1人で2〜3人分の数量は無理です💦


話を戻しますと💡


利益100万円を3人で割ります。

ざっくり33.3万円

ここでレーザーカットと印刷ミスを起こして場合は、簡単に利益から1万円は飛びます💦

薄利多売なので、カットも印刷も面付けを沢山つけます。

なので、失敗した時のダメージも大きいのです💦

先ほど、人件費だけで割りましたが、会社の利益を入れてません…。

そうなると人件費は20万円台まで下がります。


会社の維持は難しくなります💦


ここで禁断の裏技が発動します🔥


レーザーカットを倍速させます。

印刷機を低画質モードにします。

はい💡ここで納期が半分以下に下がります!

そして、内職は社外に外注します。

人件費と納期が更に圧縮されます。

こうして、約1ヶ月の仕事は2週間分の仕事になります。

こうして、利益100万円の仕事を2件ほど請け負えば、月に200万円の利益に変わります。

人件費は、1人あたり30万円×3人=99万円

内職代は約15〜25万円←請け負う場所による。

仕事のミスと材料の損失は約1〜5万円←どこまでを許容範囲にするかで変わる。

最低でも115万円。

月の利益が200万円−115万円=会社の利益は85万円💰

85万円×12ヶ月=1020万円の会社の利益💰

ここでアホな経営者は、薄利多売を大アピールして業界最安値を掲げます🔥

社員を増やし、シフトを調整して24時間フル稼働にします。

印刷機もレーザーも10台以上に増設。

薄利多売でも月の売上は6〜7000万円も上がるので、銀行の融資も大丈夫!←利益は600万円なのに…。

無理なシフトでオペレーターの体調も悪化して離職率も高い。

速い話が、常に中途採用で人件費も安くできる💰

更に、業界最安値なのでライバルも淘汰できる🔥


でも、アホな経営者は、この先の結末を知らない…。


印刷機は、上手く維持させたとしても7年ぐらいで買い替えです。

1台の印刷機で、保守代金込みで約500万円×10台=5000万円💸

レーザー加工機は10〜12年間としても、5〜7年目でco2ガスの交換で1台あたり約50万円として10台で500万円。

更に、買い替えで350〜500万円×10台=3500〜5000万円


結局は、ライバルを駆逐した後に値上げ、又は設備投資が出来ずに廃業の2択。


ライバルを駆逐した後の値上げなら生き残れますが、今回のコロナによって機械の稼働率が24時間から12時間以下に減少。

人件費の高騰と1台あたりの機械の利益率の減少。


ここで悲劇は終わらす…。


薄利多売の会社が倒産した所で、下がりに下がった『標準価格』は元の価格に戻らない…。


こうして、日本国内の『負のスパイラル』は、どの業種も問わず苦戦する。


そうなると、安く製造できる諸外国に仕事が流れて、更に国内の製造業は苦戦していく…。


では、付加価値の高いモノをつくろう!


そう思う人もいますが、諸外国のモノづくりのスキルは爆上がりしていて、価格もスキルも太刀打ちできない状況になりつつある。


こうして日本は、先進国の中では平均所得は上がらず、日本国内の貧富の格差は広がるばかり。


何が言いたいかというと、そろそろ薄利多売はやめようぜ!

おわり。


という訳にはなりません…

残念ながら、もう末期状態です…💧


なーんて、悲しい結末でも終わりません🤣


もう、『豊かさ=モノ』という物質社会の終焉を迎えているだけで、これからは『豊かさ=心の安定』という精神社会に進むと思います💡


ただ、私はモノづくりという物質社会で生きています💦


薄利多売では生き残れません😅


精神社会という世界に移行するまでは、まだまだ時間がかかります。


暫くは、貧富の格差は広がり続けます。


だからこそ、目先の薄利多売という魔物に『アイデア』という武器を使って対峙しつつ、なんとか生き残る道を模索し続けます。


薄利多売って、最終的には消費者にもデメリットになります。←一般の人の場合。

こんな時代は、公務員やインフラ関係の仕事、公共事業などは影響は低いかも知れません。

一部を除く、飲食業、製造業、ライバルの多い業種は厳しい時代ですね💦


でも、知恵と行動力で、何とか生き残って行きましょう🔥

終わり。


追伸。絵文字を多用する理由は、重い話や暗い話を絵文字で和らげたいと思っているからですw

暗い話や重い話でも、当事者たちは生き残らなければならないので、少しでも気楽に読めるように、そして同じ思いを抱えている人に『一緒に乗り切ろうぜ🔥』という思いを込めております🙇‍♂️💦


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