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復刻記事

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阪急交通社で連載していた記事を復刻します。
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#博物館

ここでもベートーベンとクリムトに会える!元宮殿内のウィーン演劇博物館

ウィーン市内には50以上の美術館・博物館がありますが、その中から今日は、観光に便利な好立地にあるのに、なかなかマニアックな響きのする「演劇博物館」をご紹介します。 よほどの演劇好き、オペラ好きでなければ足を踏み入れない専門的な博物館のように見えますが、実は内部にはベートーベンが指揮棒を振ったコンサートホールと、クリムトの絵画があり、演劇ファン以外が素通りしてしまうにはもったいない建物です。 演劇博物館はオペラ座のホーフブルクの間に位置する貴族の元宮殿内にあります。17世紀

ウィーンでヴィーナスに会いに行こう!双子博物館の「自然史博物館」は見どころいっぱい

以前「美術史美術館」の記事を書きましたが、今回ご紹介するのはその向かいにある双子のような博物館「自然史博物館」です。マリア・テレジア広場を挟んで、同じ外観の建物が向い合って建ち、それぞれ美術史と自然史をテーマにした世界的博物館であるという、このウィーンのバランス感覚はさすがです。 美術史美術館前から見た自然史博物館とマリア・テレジア像 美術史美術館に比べて観光客は少なめなこの自然史博物館ですが、見逃せない貴重な品も所蔵してあります。マリア・テレリアの夫フランツ1世(マリー

鉄道ファン必見!ウィーンの市電の歴史に触れる、ウィーン交通博物館

ウィーンとその周辺には、3つの鉄道関係の博物館があります。その中でも今回は、市電とウイーンの交通に焦点を絞った「ウィーン交通博物館」をご紹介します。 ウィーン交通博物館Remise。この日はマーケットが立っていました。 2014年に新装開店し、市電博物館から交通博物館Verkersmuseumへと名前が変わったこの博物館。一つの都市の市電をテーマにした博物館としては世界最大です。 以前市電の車庫として使われていたレンガ造りの建物が、線路もそのまま博物館として使われている

ウィーンの歴史と芸術を一石二鳥で楽しめるウィーン・ミュージアム・カールスプラッツ

ミュージアムの街ウィーン。美術館や博物館が数多くあり、美術や歴史を楽しむためにウィーンを何度も訪れる人も多くいます。 今日は、そんなウィーンの歴史にどっぷり浸かれ、クリムトやシーレの絵まで所蔵している、ウィーンのための、ウィーンによる博物館「ウィーン・ミュージアム・カールスプラッツ」(元ウィーン歴史博物館)をご紹介します。 この博物館は、カールス広場の一角にあり、とっても便利な立地。内容もウィーン好き、歴史好き、芸術好きにはたまらない数々の所蔵品がある割にあまり知られてい

オーストリア/触って学べる!ウィーン産業技術博物館

数え切れないほどの博物館があるウィーンですが、その中でも特に家族連れに人気なのが、この産業技術博物館(Technisches Museum Wien)です。実物の機関車やプロペラ飛行機、鉱山まであって、一度ではとても見切ることのできない濃い内容です。家族連れは年間パスを買って、天気の悪い日はここで一日過ごすことも多いようです。 一見お城のようにも見えるクラシックで豪華な建物は、1987年のウィーン万博を受けて、1909年に皇帝フランツヨーゼフの在位60周年を記念して建造され

オーストリア中の美術館・博物館が入り放題!毎年恒例「美術館の長い夜」

毎年秋に開催されている美術館・博物館入り放題の文化イベント「美術館の長い夜」に今年も参戦してきました。 この「美術館の長い夜」はオーストリアを挙げてのビッグイベントで、ウィーンだけでなく国中の美術館が夕方6時から午前1時までの7時間入り放題になります。 13回目を数える今年は、ウィーン市内だけでも121の美術館・博物館が入り放題!オーストリア全土で677もの美術館が開放され、全国で43万人以上が参加したそうです。 「美術館の長い夜」の参加方法はとても簡単。近くの美術館や