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遺言ブログ #14 一生Footballer

どうもお久しぶりです。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。引退してからというもの、研究室やら何やらでまあまあ忙しい、非常に退屈な日々を送っています。そんな中での楽しみと言えば、スプラトゥーンとW杯でしょうか。先日、日本代表が決勝トーナメント進出を決めましたね。ドイツとスペインに勝利してでの突破ですから、すごいとしか言いようがないです。ただ、個人的にはドイツとスペインの2カ国を推していたのでちょっと複雑な気持ちです。まあ、何はともあれ日本代表には頑張ってほしいです。

さて、遺言ブログも残すところ自分を含めて2人になりました。ここまでのブログは読んでいますでしょうか?まだの人はぜひ読んでみてください。
新海から、いいことを書いてくれるというプレッシャーをかけられ、筆が進みません。
ただ、せっかくこうやってサッカー部だけでなく色々な人に読んでもらえる機会を頂けているわけですから、自分なりの思いを書いていこうと思います。東北大学にもこんなやつがいるんだなと感じていただけたら嬉しいです。

 前置きが長くなりましたが遺言ブログスタートです。


東北大学サッカー部への入部を決めたのは浪人を始めたときでした。元々、大学でもサッカー続けようと決めていたので、学力的に目指せそうな東北大学でサッカーをすることを決めました。入部するとこを決めてからは勉強の合間にブログを読んでモチベーションを高めていました。そんなある日、丁度この時期でしょうか、あるブログに出会いました。そうです、今自分が書いている遺言ブログです(読みたい方はこちらから)。当時、このブログを読んである種の感動を覚えたのを鮮明に覚えています。東北大にもこんな人がいるのかと。僕は、会ったこともない、どんな人かも分からない人に憧れを抱いていました。(後に、このブログを書いた本人に出会うことになりますが、ちょっとやばい人でした。良い意味でね、うん。)
また、それと同時にこんな問いに向き合うことになります。

 「なぜ大学でサッカーをするのか」

常にではないにしろ、この4年間はその問いについて考えてきました。僕も彼に習って、自分なりの答えをここに綴ろうと思います。

皆さんは、プロサッカー選手を目指したことはありますか?おそらくサッカーをしていた人の多くが一度は目指したことがあると思います。僕もその一人です。小学生ではそれなりのレベルでやっていたので、中学生のときは本気でプロを目指して、モンテディオ山形Jrユースに所属することになります。しかし、この3年間が何より辛いものでした。ユースに上がらなければプロは厳しいかなと思ってはいましたが、結果的に昇格することは叶わず、中学最後の大会では1試合も出ることなく僕の中学サッカーは終わりました。こんなにも呆気ないものなのかと、曲がりなりにもプロを目指してやってきてこのザマかと、自分の情け無さに泣くことしかできませんでした。後にも先にもこれ以上に泣いたことはありません。きっとまともな人ならプロサッカー選手の道を諦めそうなものですが、僕はなかなか諦めきれませんでした。試合に出ることすらできてないのにも関わらずです。ここからはプロになれたらいいなと淡い期待を抱いてサッカーをすることになります。とは言っても高校は公立、大学も東北大学ということで、もちろんプロを目指すような人はいない環境でした(たぶん)。本気でプロを目指していて、厳しさや辛さを知っているような人からすれば、舐めた考えを持っていると思われても仕方がないなと感じますが、僕なりにサッカーと真摯に向き合ってきたつもりです。それほど僕にとってプロサッカー選手というのは、魅力的で憧れとなるようなものでした。だから、プロを目指すような人たちと同じピッチでプレーできた大学サッカーはとても楽しくかけがえのない4年間でした。全員に当てはまるかは分かりませんが、大学生活をサッカーに捧げ、本気でプロを目指している彼らをとてもかっこいいと思うと同時に、とても羨ましく思っていました。上述したように、学力的な理由で東北大学を選んだと書きましたが、他の選択肢を考えなかったわけではありません。実力的な部分を考えなければ、もっとサッカーをするうえで今よりも良い環境を選ぶことができたと思います。ただ、僕にはその選択ができませんでした。つまり、プロになれる可能性と自分の将来を天秤にかけたときにびびってしまったわけです。だからこそ、そんな彼らに尊敬と羨望の眼差しを向けていました。また、そんな人たちとサッカーができる大学サッカーはとても贅沢な環境だなと感じました。

このままいくと話がそれそうなので本題に戻りましょう。

 「なぜ大学でサッカーをするのか」

僕がこの4年間で出した答えはこうです。

「けじめをつけるため」

正直、これは多くの人には当てはまらないと思いますが、僕は大学サッカーはけじめをつけるための場所であったなと考えています。引退してからよく思うことですが、きっとこの先、これまで以上にサッカーと本気で向き合うことはないなと感じます。わざわざ貴重な時間を割いて練習することも、勝利の喜びや負けたときの悔しさをみんなで分かち合うこともきっともうないなと。おそらくこの大学サッカーがサッカーと本気で向き合える最後の機会であり、サッカーにけじめをつける場所であったのかなとしみじみ感じています。まあ、サッカーはこれからも続けようとは思いますが、自分の中で一区切りつけたつもりです。ここまで本気でサッカーに向き合うことができてよかったです。

そろそろ自分でも何を書いているのかわからなくなってきたのでまとめます。

今現在、大学でサッカーをしている人、そしてこれから大学サッカーに足を踏み入れる人、皆さんそれぞれ様々な思いを抱いてサッカーに取り組んでいると思います。僕はその思いを忘れずに4年間を過ごして欲しいということを伝えたいです。僕にとってそれはプロになれたらいいなという淡い期待でしたが、皆さんが持っているその気持ちを忘れなければ、大学サッカーを終えたとき、「なぜ大学でサッカーをするのか」という問いに対する答えが自ずと出るのかなと思っています。

ふう、色々書きましたがたぶんもう少しです。

これまで約20年間サッカーをしてきましたが、僕にとってサッカーはかけがえのないものでした。皆さんはこんな言葉を知っていますか?

「サッカーは少年を大人にし、大人を紳士にする」
                                         デッドマール・クラマー

この言葉に出会ったのは小学5年生のときであったと記憶していますが、当時はなんとなくかっこいい言葉だなというふうにしか思っていませんでした。しかし、今思えば僕のこれまでの人生は間違いなくこうであったなと感じています。サッカーと出会い、様々な経験をし、多くの面で成長させてもらいました。サッカーには感謝してもしきれません。僕はそんなサッカーが何よりも大好きです。そしてサッカーを通じて出会うことができた皆さんにこの場を借りて感謝を伝えたいと思います。

小中高のチームメイトへ
 このブログを読んでいる人がいるかは分かりませんが、みんなとサッカーをしてきた時間は僕にとってはかけがえのない財産です。サッカーが作ってくれたこのつながりはきっといつまでも切れないものであると思います。何かの縁でまた会えたら、その時はまた一緒にボールを蹴りましょう。 

東北大学学友会蹴球部の先輩へ
 たくさんご迷惑をおかけしたところもあるとは思いますが、皆さんの後輩としてサッカーができて本当に良かったです。試合を見返していると、きっと今の僕ならもっと皆さんと楽しいサッカーができるだろうなと感じ、また一緒にプレーがしたいなと思ったりします。社会人になってもたくさん面倒見てください。

東北大学学友会蹴球部の後輩へ
 伝えたいことは、代替わりミーティングで伝えたつもりです。これから飲みに誘うので誘われたらぜひ来てください。インカレ目指して頑張って下さい。応援しています。

同期へ
 本音を言うならもっと君たちとサッカーをしていたかったです。君たちと過ごした4年間はとてもあっという間でしたが、とても濃いものでした。これからは一緒に過ごす時間は少なくなってしまうと思うけど、またみんなで会えたときは、田中と小泉のお金でたくさん飲みましょう。あとサッカーもね。本当にありがとう。

最後に両親へ
 今まで感謝なんて伝えてこなかったけど、サッカーとの出会いをくれたこと、サッカーしかしてこなかった自分を許してくれたこと、とても感謝しています。そして、こんな自分を誰よりもサッカー選手として見てくれていたことが何より嬉しかったです。これからはこれまで以上にサッカーを本気で取り組むことはないかもしれないけど、応援してくれたらと思います。一生Footballerなんでね。

長くとても拙い文章ではあったと思いますが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
それではまたどこかで。

 工学部 材料科学総合学科 4年 石原 駿

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