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【機上の空論】空飛ぶクルマの算盤勘定

空飛ぶクルマの適正価格

加速が付くように空飛ぶクルマ産業に関するニュースが「構想」レベルから「具体策」レベルに変わってきた感があります。

そこで気になるのが以下のニュース。

04.HIS、空飛ぶクルマの「適正価格」を分析。万博後の商用化に向けて【2023/09/09】

エイチ・アイ・エス(HIS)が、空飛ぶクルマの適正価格調査・分析に乗り出しましたというものです。

記事内に「自治体と事業者をつないで連携し、空飛ぶクルマの活用により観光地や都市間の移動を短縮し、新たな旅の可能性を提供したいと考えている。」とありますが、この分野に2年間携わってきた身からすると「いよいよここまで来たな」という感じ。

つまりこれまでの議論が共有側のプロダクトアウトであったのに対して、大阪・関西万博が近づいてきた中でマーケットインの議論が出てきたわけです。

万博に関しては資材高騰と人手不足でパビリオン建設が間に合うのか?と不安視されるニュースが飛び交っていますが、不動産?ではない動産?の空飛ぶクルマのデモンストレーションや実証実験は機材と離発着場の整備が整えば多様に展開が可能なはず。

万博開催はゴールではなく通過点。
そこで万博後の実用化が話題となってきた空飛ぶクルマ市場に関しては大いに期待が集まってくるはずです。

空飛ぶタクシーの料金は?

比較的短距離のフライトがベースになると想定される空飛ぶクルマ業界において最もわかりやすいサービスが空域タクシーサービスでしょう。

過密都市における渋滞緩和やスピーディーな移動を実現する空飛ぶタクシーにはビジネスチャンスありと見ていますが、こんな記事を発見。

空飛ぶタクシー、運賃は「1キロ270円」!?米企業が目標値発表

そうは言っても「空飛ぶクルマの搭乗料金は、当面の間、一般人には手が届かないものでしょう?」という声が聞こえてきそうですが、米国ベンチャーのWisk Aeroが目標値を算出しています。

この記事は1年前なので現在の為替で換算すると1キロメートルあたり280円で条件次第で日本のタクシー初乗り料金より安くなるとのこと。

さらに「空を飛ばない」地上のタクシーサービスでは自動運転化が実現する2030年にコストが1/10になるとのニュースも発見。

加速度的に成長する空飛ぶクルマ産業も完全な無人化が実現すれば、一般大衆にも開かれたサービスになるというシナリオが描けます。

コストダウン期待の星

昨今の原油高で消費者にとって自動車の移動は割高になっていますが、電動の空飛ぶクルマ市場なら日本の産業力で課題解決は可能なはず。

そこで注目いただきたいのがこのニュース。
トヨタが電気自動車の性能向上に向けて取り組む「全固体電池」です。

2027~28年に実用化するこの電池はフル充電が10分以下で、航続距離は1000キロ程度とのこと。
こんなバッテリーが搭載されれば、空飛ぶクルマは一回の充電で何日、いや何週間も飛び続けることができることになります。

空飛ぶクルマに搭載できるバッテリーなのかどうかは未知数ですが、日本の技術が世界を席巻することになるかもしれません。

空飛ぶ倶楽部

HAAMでローンチさせたZ世代向けのコミュニティ「空飛ぶ倶楽部」では次代を担う若者層と空飛ぶクルマ産業のミリを模索する事業を進めています。

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/HYOGO空飛ぶクルマ研究室 CHIEF 江藤 誠晃



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