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HAAM注目!今月の空飛ぶクルマ最新ニュースまとめ【2023年6月】

新機体の発表や、空飛ぶクルマを利用したビジネス展開に向けた動きが各社から発表されるなど「空飛ぶクルマ社会」が現実的に感じられるニュースが続々と集まった5月。

6月はフランス・パリで開かれている「パリ航空ショー」で空飛ぶクルマに関する展示が行われたり、日経クロストレンドの「今後伸びるビジネス」ランキングに空飛ぶクルマがランクインしたりと、空飛ぶクルマがさらに多くの人の目に触れる1ヶ月となりました。

この記事では次世代の乗り物「空飛ぶクルマ」の最新情報をHYOGO 空飛ぶクルマ研究室【HAAM】(以下、HAAM)がピックアップし、国内と海外に分けてご紹介します!

【海外の空飛ぶクルマニュース】

01.フランス・パリの「パリ国際航空宇宙ショー」で空飛ぶクルマが注目を集める【2023/06/19-25】

6月19日〜25日に、パリ国際航空宇宙ショーが開催されました。

2年に1度、フランス・パリで開催される、世界最大規模の航空宇宙業界の国際見本市。1909年に創設されたイベントで「パリ・エアショー」の名でも親しまれています。

航空機や戦闘機のデモンストレーション飛行も有名ですが、今年は初の「空飛ぶクルマ」専用展示エリアが設けられ、実機や模型の展示が増えたとのこと。各社から重大情報の発表もありました。

02.VolocopterとADP、2024年夏からパリで電動エアタクシー事業の開始を発表【2023/06/21】

パリ・エアショーで発表されたニュースの中からひとつ、ピックアップしてお届けします。

空飛ぶクルマの機体開発を行うVolocopter社と空港運営会社のADPグループは、2024年夏のパリオリンピック・パラリンピックに合わせて、電動垂直離着陸機(eVTOL)を利用した電動エアタクシー事業を開始することを発表しました。

Volocopterは10年以上の電気航空機の開発経験を持ち、現在、欧州連合航空安全機関(EASA)から2024年の認証取得を目指している唯一のeVTOL企業。空飛ぶクルマの機体開発企業として業界でも注目を集めています。

2社は現在、フランス民間航空局やパリ地方とともに準備を進めています。

2024年にサービスが実装されればパリが欧州初、そしておそらく世界初のeVTOLサービスを提供する都市となるとのこと。約1年後には、空飛ぶクルマをタクシーとして利用する人が現れることになります。

まもなくやってくる「空飛ぶクルマ社会」はどのように生活に変化を与えてくれるのか、楽しみですね!

03.インドの新興企業、「空飛ぶクルマ」の設計承認を取得【2023/05/23】

空飛ぶクルマの開発を手がけるインドの新興企業イープレーン・カンパニー(ePlane Company)は5月23日、空飛ぶクルマの設計に関する承認をインド民間航空管理局(DGCA)から取得したと発表しました。

イープレーン・カンパニーは現在、通勤への利用を想定し、2人乗りの機体「ePlane e200」などを開発中。ePlane e200は機体の長さ、幅ともに約5mで、航続距離は約200kmを予定しているとのこと。

イープレーン・カンパニーの耐空性責任者・ディヴィヤ・マンチャンダ氏は、インドでは国民が生涯のうち3年間を道路交通渋滞に巻き込まれ、その結果、約54トンの二酸化炭素排出に寄与していると述べています。

世界でトップレベルの人口を持つインドで空飛ぶクルマが広まることで、利便性だけでなくSDGsにも大きく貢献することが予想されます。

04.中国の空飛ぶクルマ、黄河を横断 約2キロを自動飛行【2023/06/05】

インドと並び、トップレベルの人口を持つ中国でも空飛ぶクルマ機体開発の動きが拡大しています。

中国の電気自動車(EV)メーカー「小鵬汽車」傘下の「広東匯天航空航天科技(小鵬匯天)」は5日、寧夏回族自治区中衛市で黄河を横断する試験飛行を行いました。

開発した空飛ぶクルマ「旅航者X2」は高度30mまで垂直上昇すると、斜面を越えて、川幅300mを超える黄河を横断。離陸地点まで戻る往復2km近くの距離を自動で飛行しました。

同車は2人乗りで、2021年6月から3000回以上の試験飛行を実施しているとのこと。人口の多い2つの国で空飛ぶクルマ開発が進むことで、一気に世界中で注目が集まるかもしれません。

【国内の空飛ぶクルマニュース】

05.AirX、空飛ぶクルマの離島間における海上試験飛行にアジア初成功。沖縄県伊平屋島にて、海上を移動する2地点間の飛行に成功【2023/06/07】

ヘリコプターやプライベートジェット、空飛ぶクルマなど、次世代のエアモビリティの供給源となるインフラを構築する株式会社AirXは、2023年6月7日に、沖縄県伊平屋島での次世代の交通システムである「空飛ぶクルマ」の試験飛行に成功しました。

沖縄県内で初めての空飛ぶクルマ飛行となったこの試験飛行。国内過去最長となる、片道約1kmの距離の飛行に成功しました。

また、海上を飛行して2地点間を移動する試験飛行の成功は、アジア初の事例でもあります。空飛ぶクルマに乗って、沖縄のきれいな海を上から見下ろす。そんな未来にワクワクしますね!

06.日経クロストレンドが「今後伸びるビジネス」ランキングを発表。テクノロジー部門に空飛ぶクルマがランクイン【2023/05/23】

株式会社日経BPが運営する、マーケティング&イノベーション専門メディア「日経クロストレンド」は、「マーケティング」「テクノロジー」「消費トレンド」の潮流を見極める「トレンドマップ 2023上半期」を作成。

専門家・編集部の記者から集約した知見を「現時点での経済インパクト」と「将来性」の2つのスコアでマッピングしています。

そのうち、空飛ぶクルマは経済インパクトで前回から大きくスコアを伸ばしました。伸び率ではテクノロジー分野の2位となり、経済インパクトに対する期待の高さがうかがえます。

株式会社日経BP プレスリリース「日経クロストレンドが「今後伸びるビジネス」ランキング(トレンドマップ2023年上半期)を発表!」より

07.SkyDrive社の空飛ぶクルマが仕様を変更。搭乗人数2名から3名へ【2023/06/19】

空飛ぶクルマや物流ドローンを開発する株式会社SkyDriveは、現在設計開発中の「空飛ぶクルマ」の商用機「SkyDrive式SD-05型」について「SKYDRIVE(スカイドライブ)」と命名するとともに、デザインや機体仕様の一新を発表しました。

大きく変わったのは、最大搭乗人数が2名から3名になった点!

これまでは「操縦士1名+乗客1名」だった定員が「操縦士1名+乗客2名」になることでエアタクシーなどの移動手段としての利用にとどまらず、観光やエンターテインメントを目的とした便利で楽しい利用方法が広まることが期待されます。

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新しい情報が入り次第、今後も空飛ぶクルマの最新ニュースをお届けしていきます。

HYOGO 空飛ぶクルマ研究室【HAAM】noteでは、イベント情報や空飛ぶクルマの最新ニュースなど、空飛ぶクルマに関するさまざまな情報を発信中です。公式サイトでも最新の情報を発信しておりますので、ぜひ覗いてみてください👀

▼「空飛ぶクルマってそもそもどんなもの?」という方は、まずはこちらの記事をご覧ください!

HYOGO 空飛ぶクルマ研究室【HAAM】
SDGs思考で未来の空を構想するシンクタンクをコンセプトに、空飛ぶクルマの実用化が期待される2030年代に社会の中核を担うZ世代以降の若者【大学生・高校生】と共に観光・地域創生分野における具体的なビジネスモデルを考えるラボラトリー。大学生向けの空飛ぶゼミや高校生のSDGsへの関心を集める企画などを実施。


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