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飛ぶか?浮かぶか?

=生成AIと空飛ぶクルマの未来を考える=
HAAM公式noteの新コラムシリーズ。
代表のPRODUCER江藤誠晃がAAMの未来を独自アプローチで構想します。


▪️イントロダクション

メルボルンの気球ツアー

この写真は僕が2014年の4月に体験したメルボルン/オーストラリアの気球ツアーで撮った一枚。今回のコラムでは熱気球に着目して遊覧飛行の魅力を考えます。

▪️LOCAL×EMOTIONAL

「URBAN〜LOCAL」と「EMOTIONAL〜FUNCTIONAL」の2軸マトリクスで分析する「空クルビジネス」の可能性。前回は最もビジネス化が早いと想定できる「A」の領域の遊覧飛行ビジネスを考えましたが今回は「C」領域です。

僕がiPhoneに収めたメルボルンの気球ツアー写真をご覧ください。

早朝に郊外の広場で準備
専属パイロットがナビゲート
着陸ポイントは住宅街の外れ

「LOCAL」観光と言いながらメルボルンは450万人が暮らすオーストラリア第2の都市なので「URBAN」なのですが、雲海を抜けた上空に到達した時点でそこは人里から離れた「LOCAL」ゾーン。

同じオーストラリアのケアンズで気球に乗ったことがありますが、こちらは360度が自然と言ってもよい高原上空の「LOCAL」ツアーでした。

僕の感想としては、文明から自然という「水平移動」で味わう空域観光に対して、都会から宇宙を目指す「垂直移動」の観光の方がエンターテインメント性が高く満足度は数倍でした。

雲上に至れば、そこは全てが「LOCAL」エリアと考えていいと思います。

GLOBAL BALLOONING公式サイト

僕がお世話になった「GLOBAL BALLOONING」のサイトをぜひご覧ください。

▪️熱気球の遊覧飛行


空飛ぶクルマが実現する遊覧飛行に関して、前回はヘリコプターによるプログラムを生成AIに探ってもらいましたが、今回は以下の質問を投げてみました。

世界各地の気球を使った遊覧飛行のメニューをその魅力を場所、所要時間、価格などの詳細情報と共にレポートしてください。

瞬時に届いたのが以下の回答。

世界各地の熱気球遊覧飛行レポート
<はじめに>
熱気球遊覧飛行は、世界各地で楽しめる人気の観光アクティビティです。地上からでは見ることができない壮大な景色を、鳥の目線で眺めることができます。
このレポートでは、世界各地の熱気球遊覧飛行のメニューを、場所、所要時間、価格などの詳細情報と共にご紹介します。

<場所>
熱気球遊覧飛行は、世界中の様々な場所で楽しむことができます。特に人気のある場所は以下の通りです。

トルコのカッパドキア:
奇岩群が広がるカッパドキアは、熱気球遊覧飛行のメッカです。早朝の静寂の中、色鮮やかに染まる空を眺めながら、洞窟住居や奇岩群を眺める景色は圧巻です。
www.veltra.com

エジプトのルクソール:
古代遺跡が数多く残るルクソールでは、ナイル川上空を熱気球で飛ぶことができます。王家の谷やカルナック神殿などの遺跡を、上から眺めることができます。
euphoriaegypttravel.com

ニュージーランドのクイーンズタウン:
雄大な山々や湖が広がるクイーンズタウンは、アドベンチャースポーツの聖地として有名です。熱気球遊覧飛行では、カワーコウ山やワカティプ湖などの景色を楽しむことができます。
www.tripadvisor.jp

フランスのシャンパーニュ地方:
シャンパンの名産地として知られるシャンパーニュ地方では、ブドウ畑やシャンパンセラー上空を熱気球で飛ぶことができます。地上では味わえない特別な体験ができます。
www.veltra.com

ミャンマー:
バガン、マンダレーなど、古代遺跡上空を熱気球で飛ぶことができます。

カンボジア:
シェムリアップ (アンコールワット上空) など、世界遺産上空を熱気球で飛ぶことができます。
cambodia.sketch-travel.com

日本の北海道:
広大な自然が広がる北海道では、様々な場所で熱気球遊覧飛行を楽しむことができます。中でも、富良野のラベンダー畑や十勝の大草原は人気スポットです。
activityjapan.com

所要時間>
熱気球遊覧飛行の所要時間は、場所によって異なりますが、一般的には1時間程度です。地上での準備や片付けを含めると、2~3時間程度の時間を確保する必要があります。

価格>
熱気球遊覧飛行の価格は、場所や時間帯、人数などによって異なりますが、一般的には1人あたり150~300ドル程度です。

その他>
熱気球遊覧飛行は、天候に左右されるため、必ずしも希望通りにフライトできるわけではありません。また、早朝に行われることが多いので、早起きが必要です。

まとめ>
熱気球遊覧飛行は、世界各地で楽しめる特別な体験です。ぜひ、一度挑戦してみてはいかがでしょうか。

▪️人類初の遊覧飛行

ところで熱気球の歴史をご存知ですか?

この絵はで熱気球を発明し、世界で初の有人飛行を行なったフランスのモンゴルフィエ兄弟による1783年6月4日の無人機級の公開実験の模様です。

推定1600〜2000mまで上昇し約10分間滞空したそうです。

そして人類初の友人飛行は同年の11月21日。
パリ郊外でふたりを乗せた気球が910mほどまで上昇し25分間のフライトを達成したそうです。

ちなみにこちらの絵はモンゴルフィエ兄弟が残した当時の気球の絵。
搭乗する人のサイズからしてかなり巨大なものだったことがわかりますが、その芸術的な外観に驚かされます。

おそらく選ばれし者しか飛行体験が出来なかった時代、地上から見上げる大衆にとって気球は「空飛ぶ芸術作品」だったのでしょう。

このモンゴルフィエ兄弟の気球飛行からライト兄弟による1903年の人類初の飛行機によるフライトまでは120年。

人類はじっくり時間をかけて空への夢を「上昇」させてきたことになります。

そして、さらにライト兄弟から120年のときを経て我々は「空飛ぶクルマ」の時代を迎えたことになるのです。

▪️「飛ぶ」から「浮かぶ」へ

今回のトップバナーに配したイラストは生成AIに「ミャンマーのバガン遺跡を飛ぶAAM」のプロンプトで生成したものです。

上記の「熱気球遊覧飛行レポート」でもミャンマーが取り上げられていますが、僕は2010年にドキュメンタリー映像制作の仕事でミャンマー各地を訪問し、その中でもカンボジアの「アンコール・ワット」とインドネシアの「ボロブドゥール」と並んで世界三大仏教遺跡の1つに数えられる世界遺産「バガン」に魅せられました。

ミャンマーを南北に貫いて流れるエーヤワディー川中流域の東岸平野部一帯に、大小様々な数1000の仏塔が林立する遺跡の観光手段として当時から気球ツアーがありました。

気球ツアーは早朝と夕方のプランがあってサンライズとサンセットを見ることができます。

忘れもしない僕の体験は地上から仏塔の向こう側に登る太陽を撮影するロケを行った際、浮かび上がった太陽の前に下から浮遊してきた気球のシルエットがまるで「日蝕」のような光景を生み出した瞬間です。

あの体験を思い出すと遊覧飛行には「飛ぶ」のではなく「浮かぶ」という表現が相応しいと思います。

VERTICAL=垂直。

垂直離発着が可能な「AAM・空飛ぶクルマ」に求められるのは、バガン遺跡に浮かぶ気球のように静かにゆっくりと浮遊する贅沢なひとときの提供。
「LOCAL×EMOTIONAL」の観光市場は世界各地の遺跡を俯瞰する知的体験として充分に可能です。

●次回は遊覧飛行のマーケティングについて考えます

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