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ノワール喫茶店 Zipp's Cafe

OUから崩すと言ったな、あれは(結果的に)嘘だ。短そうなのでここから始めることにしました。

日本語字幕完備。客との会話を楽しみつつ、ドリンクやフードを調理して提供するカフェゲー。工程わりとめんどいけど時間制限なしでレシピ見ながらゆっくり作れるので楽しかったです。
んで、これはChicken Policeと同じ世界線。クロウヴィルの外れ、節足動物と落ちぶれた動物たちの吹き溜まりとなっているゲットー地区の境目にぽつんと佇む小さなカフェで物語が進んでいきます。鶏デカは出てこないけど名前はポロっと出てきます。Chicken Police 2のタイトルやトレイラーから推察するに、このお話が前日譚的な扱いになるのかもしれません。Into the HIVE楽しみに待ってるー!

Chicken Policeはいいぞ。みんなもやろう。


Zipp's Cafeはこんなゲーム

あなたはアライグマのジップ。クロウヴィルの外れにある小さなカフェを経営しています。ここはきらびやかなクロウヴィルとはまるでかけはなれた、錆びれたゲットー。ハイヴに押し込められた節足動物と、クロウヴィルになじめないはみ出し者の動物たちがひっそりと暮らしています。
今日もなじみの私立探偵、フランクから噂話を仕入れます。貧しさに喘ぐこの地域には暴動の兆しがあり、その裏でギャングが暗躍しているとか。そんな話をしていると、件のギャングのボス、マンドリルのミックが店を訪れました。暴動の噂を軽く受け流したミックは、ジップに大金の入った鞄を見せ、手慣れた脅迫を潜ませてこの店の売却を持ち掛けてきました。ミックの動機は定かではありませんが、この店はジップにとって人生そのもの。この店を失うことは、人生を失うこととイコールです。ジップがにべもなく断ると、ミックは2日後にまた来る、それが最後のチャンスだと言い残して店を立ち去りました。猶予はたった2日。それまでにこの店を守る算段をつけなければなりません。こうして、ハードボイルドなジップの攻防戦が幕を開けるのでした――

っていう感じ。お話自体はとても短いしお客も5人しか出てこないし、加えてわりと一本道の短い作品ですが、それぞれのキャラクターがよく練られていて、Chicken Policeのナラティブそのままのノワールみがあってよい出来。

Zipp's Cafe、ここがいい

・ノワールみ
洒脱で物騒な会話、こてこてのジャズ、さびれたカフェ、もう全部そろってておいしい。こういうの好き。
・意外と調理楽しい
作業ゲー嫌いなんでどうかなって思ってたんですけど、のんびりできるし出来上がりの味を想像しながら作るの結構楽しかったです。

わりと人間と食べるもの共通だけどワラパウダーとか入ってて想像はつかない
あとだいたい猛烈に甘そう

調理はチュートリアルが終わった段階で簡単ストーリーモードとノーマルが選べるので、めんどくさい人も2周目(最後に分岐があります)も安心。
・キャラクター
ジップと5人のお客さん全員よく練られてる。ジップの声もいかにも過去に訳ありの疲れたカフェのマスター感あってめっちゃ好き。Into the HIVEのトレイラーにも出てくる人たちがいるので、その延長というかそれをしっかり使って作ってあるんだなってわかる感じ。あとメリンダちゃんめちゃくちゃかわいい。蛾だけど。

仕草がどうにもこうにもかわいい

・ストーリー
短いんだけどよい。後味にほんのり苦さが残るハードボイルドなノワールみがいい仕事。一口サイズって開発も言ってるけど、満足の一口サイズ。

Zipp's Cafe、ここが残念

あんまりないかな。いうてプロパーで470円だし、その割にはしっかりしてるし、ゲームシステムも煩雑じゃないし。まあキッチンのUIが若干わかりにくくてチュートリアル終わってすぐはまごまごしちゃったぐらいかなあ。あっでもでも
・Chicken Police経験者向け
多分開発側もそのつもりで作ってるとは思うものの、これ単発で最初に出されたら手は出なかったと思う。あくまでもChicken Policeやって、この世界観好きだーって思った人向けの作品だと思います。

まとめ

・小品だけどよくできている
・Chicken Policeが好きなら買いだ
・Into the HIVE待ってる間の応援買いにもなるから買いだ
・日本語もChicken Police担当された方だと思う。いいお仕事
・少々退屈ではあるかもしれないがこの空気感を楽しめ

ゲームの規模に比例して短めの記事になりましたが、私は好きでした。箸休め的な良品。よかった。

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