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スポーツジムでの事故増加について思うこと

 先日の日経新聞に、スポーツジムでの事故が増加しているという記事が載っていた。

 そういえば最近よく見かける24時間営業のジムなんかでは、深夜帯にスタッフが全く配置されていない店舗もあったりする。

 そうした店舗では監視が行き届かないので、トレーニング中の事故を防ぐのが難しいのだろうなと思いながら読み進めていくと、事故のうち4割はパーソナルトレーニング中に起きていると書いてあったのには驚いた。

 しかも事故のうち3割は全治1ヶ月以上の重傷とのことで、中には背骨を折ってしまった人までいたらしい。

 怪我をしないように正しいトレーニング方法を身に付けるのがトレーナーをつける目的であるはずなのに、逆に怪我をしてしまっては一体何のためのパーソナルトレーニングだろうか。

 記事によれば、現状ではトレーナーになるための資格制度等が整備されておらず、実質誰でもトレーナーを名乗れてしまうのだそうだ。

 僕が通っているジムにも何人かトレーナーがいるが、彼らのトレーナーとしての技量がどの程度なのかなどということは今まで考えもしなかった。

 というのも、トレーナーの人たちは皆、一様に身体付きがシュッとしていて格好良いのだ。

 人は見た目が9割などという書籍もあったが、佇まいが格好良いというだけで、実態がどうなのかはさておき、優れた技量を持つトレーナーであるかのように錯覚させられてしまう。

 僕自身は他人とは極力関わらないように生きているので、トレーナーをつけることはないが、彼らの仕事ぶりを観察していると、おじさんの利用者には女性のトレーナーが付き、おばさんの利用者には男性のトレーナーが付いていることが多いように見える。どういう経緯でそうなっているのかは分からないが、トレーナーの世界も美容師やキャバクラのような感じで指名制が導入されているのかもしれない。

 まあ、おじさんにしてみれば、むさ苦しい野郎に「頑張れ」と言われるよりも、女性から「頑張って」と言われるようがトレーニングに身が入るだろうし、おばさんからしても同様のことが言えるのではないだろうか。

 そのように考えると、冒頭の記事に書いてある通り、トレーナーごとの技量の良し悪しという要素も多分にあるのだろうが、中年のおじさんおばさん練習が自分の年齢や体力も省みずにパーソナルトレーナーに良いところを見せようと張り切りすぎた結果、思わぬ怪我をしてしまったという事案も少なからずあるのではないかという穿った見方もできなくはない。

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