犬を飼う、情操教育に良いらしい


娘が生まれる前に犬を飼う

妻と結婚をして、仕事のことも考えて3万人程度の田舎町から10万人程度のまずまずの規模の街に家を建てて引っ越しました。それでも地方の小さな都市です。県庁所在地までは車で30分ほどかかります。それでも、私も妻ももっともっとど田舎の出身だったので、不便もありながら十分に満足して生活をしていました。
結婚する前後、私の希望で犬を飼い始めました。当初妻は反対。妻はいままで犬を飼ったことがなかったからやむを得ないことですが、私は小さい頃は必ず家に犬がいて良い思い出もあったのでどうしても犬を飼いたかったのです。
そしていずれ自分に子どもができた時は、犬がいることを通じて子どもに命の大切さであったり、誰かを何かを大切にすることを学んでもらいたかったのです。
なもんで、我が家に犬が来て、子どもが生まれた時は毎日のように犬に向かって「ちゃんと面倒を見てあげてくれよ、命の大切さを教えてやってくれよ」と呪文のように言い続けたのを覚えています。
そんなことしなくても、多くのペットとして飼われている犬は家族にいる小さな子供を我が子のようにかわいがるようですが、我が家もまさにその通りになってくれたので2人(子どもと犬)の良い関係を温かく見守っていたのを覚えています。
もちろん時には大げんかもするんですよね。けんかというより、人間の方が犬に向かって突っかかっていくだけ、犬は「うぅぅ~~~」と低い唸り声をあげて牽制をしながらも逃げるに徹してくれる、そんな賢い、優しい犬でした。

犬の寿命は短い

そんな仲睦まじい2人の関係が終わりを迎えたのは、娘が小学5年生(11歳)の時、我が家の犬が14歳の初夏の頃でした。
人間の方も随分と成長し、姉である犬を抱っこして散歩に出かけられるようになり、年老いた犬の方は動きが衰えてからも妹の方を面倒みているようなつもりで相変わらず夜は一緒に添い寝をしてくれていましたが、一方では妹に頼っているような場面もあり、いずれにせよ相変わらず仲睦まじい日々を過ごしていました。
そんななか、突然、犬はあの世の旅立ってしまいました。家族全員で大泣きしたのを昨日のことのように覚えています。でも、犬が我が家に来たその日から言い続けていた「子供ができたらお前が身をもって命の大切さを教えてやってくれよ」というお願いを、まさにその命をもって教え切ってくれたのだと思います。
実際、子どもは(親バカですが)人の痛みをちゃんとわかってくれていると思います。誰かに対して不満を持ったとして、それを家でこぼすことはありますが、学校で誰かを攻撃したり徒党を組んで何かをしたり、と言ことは絶対にしないようになってくれていると。それも、小さいころから犬とずっと一緒に暮らして、その経験値の中からいろんなことを学んでくれたからではないかと思っています。

犬生活の注意点

Youtubeなど見ていると、子どもかなり小さい、「赤ん坊」と言えるような頃から犬と一緒に同じ空間で接触させているものを見かけますが、あれはリスクがあるようなので注意、です。
親になった皆さんなら知っていると思いますし、親になっていろいろ学んだ時に驚いたあるあるだと思うのですが、乳児にはちみつはNGという話。はちみつの中に含まれるボツリヌス菌が原因で乳児ボツリヌス症にかかってエしまう可能性があるから、ですよね。
そんな風に乳幼児はばい菌にめっちゃ弱いのです。そこで犬です。彼ら彼女らは大好きな人間に対する愛情表現として、顔やら手やら足やらをとにかく舐めまくるじゃないですか。それです、危ないのは。
小型犬ならまだあれかもしれませんが、中型犬あたりがその愛情表現として小さな赤ちゃんの顔や口のあたりをべろべろに舐めまわった時、犬の唾液に含まれるばい菌が悪さをする可能性がある、という話です。
ということで、我が家も1歳のうちは2人が直接接することができないように、宅内の動線を分けるようにしていました。親が子供を抱っこして、何かあっても犬を制御できるときは触れられるようにしていましたが、それなりに注意を払ってやっていたのは間違いありません。

ということで、犬(ペット)を家族の一員として一緒に大切に育てることは間違いなく子供の成長にプラスに働くと思いますが、思わぬリスクもはらんでいることをちゃんと知っておいて、親が大人が管理できることを前提とする必要があります。

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