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Live Tour 2023 〜ジャーニーズ・トランク〜 神奈川公演 ライブレポート (2023.4.23)

はじめに


4月23日、南條愛乃さんのアルバムツアー「Live Tour 2023 〜ジャーニーズ・トランク〜」 がスタートしました。

その初日となる神奈川公演に参加してきたので、感想を書き残したいと思います。

こうしてnoteを書いている者として、「このライブについては絶対書き残さなくてはいけない」という強い使命感を感じさせるような、そんなライブでした。

南條さんのファンじゃない方からすると、「ハイドさんいつも色んなライブ行ってるじゃん(笑)」って思うかもしれませんが、今までのライブとは全く違う意味を持つライブだったんです。


どれだけ素晴らしいライブだったのか、ライブに参加した方には共感してもらえたら嬉しいですし、ファンじゃない方にも少しでも興味を持ってもらえると嬉しいです。

※以下、多くのネタバレを含みますのでツアーに参加される方はご注意ください。



1.テーマ=旅


今回のツアーは、昨年の12月21日にリリースされた5thアルバム「ジャーニーズ・トランク」を引っ提げて開催されています。



ソロデビュー10周年を記念したアルバム。

テーマは「旅」

ソロ活動の10年間を旅になぞらえています。


そんなアルバムのツアー。南條さんが

「旅を感じてもらえるようになってると思う」

とお話されていたので、どうなっているのか楽しみにしていました。


そして、楽しみにしていたライブがいよいよ開演。

音響と光の演出で、水中を楽曲が流れていくように感じられる「blue ー青の記憶ー」が終わり、1曲目「最初の10歩」のイントロが始まると同時にステージが明るくなって南條さんが登場。

その手には大きなトランク。

アルバムの世界観がイメージされたセットも相まって、ステージは「ジャーニーズ・トランク」そのものでした。

「ジャーニーズ・トランク」ジャケ写


ライブが進んでいくにつれて、ステージが少しずつ賑やかになっていき、旅先で見たものが増えていく感覚を味わうことができました。

ごっそり転換するのではなく、少しずつ増やして旅を表現するのが南條さんらしいなと思いました。

セット、衣装、照明。

どれも見応えがありました。

また、fripSide時代を彷彿とさせるパンツスタイルを披露したのも嬉しかったです。

ライブ後のツイート検索ページにて。
みんな考えてることは同じだったみたい…笑



2.緊張


今回のライブMCで、南條さんは何度も「緊張している」とお話されていました。

元々ライブが苦手だと語っていますが、それでも抜群の安定感で歌声を届けてくれる南條さん。

しかし今回、「あなたの愛した世界」で歌い出しの音程が大きく外れてしまい、歌い直すことに。

ファンになってからこんな南條さんを見るのは初めてでした。

歌い直した2回目も南條さんにしては珍しく不安定でしたが、強い気持ちでなんとか歌い切ったように見えました。

南條さんを乱した緊張の原因。

会場のファンは何となく察していたと思います。

観客の僕ですら緊張していたくらいですから。



3.あの曲


おそらく今回のライブは、多くのファンがあの曲について考えながら会場に足を運んだはず。


「Lonely voyage」


この曲は、亡くなった親友・神田沙也加さんのことを想って黒崎真音さんが作詞した楽曲です。


真音さんが自分で歌うには難しいくらいストレートな歌詞。南條さんは「真音ちゃんから託された」と語っています。


大きな意味を持つこの楽曲は、アルバムリリース当時から「ライブで聴いたら泣く」とファンの間で話題になっていました。

(この曲については以前にも書かせていただきました)



しかし、今年の2月16日に黒崎真音さんは持病の悪化で亡くなってしまいました。

神田沙也加さんと黒崎真音さん。

2人がこの世を去ってしまったという悲しみ。

それを背負った「Lonely voyage」

悲しみすぎるのは良くないと分かっていても、なかなか難しい。

南條さんがライブで歌えるのか心配でした。


ライブ当日。

披露されたのはなんと6曲目。

MCも挟まず、そして想像以上に早かったこともあり、イントロが流れたとき会場がざわつきました。

(ざわついたことで、観客の多くがこの曲を意識していたことが分かりました。)

直前に歌った5曲目の「あなたの愛した世界」で珍しく音を外したのは、「Lonely voyage」への緊張も大きく影響したのかなと、ここで納得。

「Lonely voyage」では乱れることなく最後まで歌い切る南條さん。

中でも落ちサビ前の「一人きりじゃない」というフレーズはCD音源以上に力強く、反対に最後の「また一緒に歌おう」というフレーズを繰り返すときは消えてしまいそうなくらい優しく歌われているのが印象的でした。

CD音源を初めて聴いたときの自分の解釈と南條さんの歌い方が一致しているような気がして、なんだか嬉しかったです。

涙を見せることなく、だけど少し寂しそうに。

特別な曲なだけあって、特別な時間が流れていたような感覚になりました。

その後に歌唱されたのが「涙流るるまま」

この曲がもう凄かった。

リリースは「ジャーニーズ・トランク」より前(2020年)なのですが、まるで南條さんから真音さんへのメッセージをそのまま歌にしているかのようで、聴きながら涙が止まらなくなりました。

「君」が真音さんのことにしか思えませんでした。

このライブで一番印象に残った曲です。
今まで以上に大切で大好きな曲になりました。


「君が笑む夕暮れ」
「あなたの愛した世界」
「Lonely voyage」
「涙流るるまま」

この4曲のコーナーは、南條さんから真音さんへの想いを届ける時間でもあったのかなと僕は感じました。

南條さんのライブ史に残る最高のセットリストだと思います。


4.声出し解禁


ツアー恒例の日替わり曲。

初日の日替わり曲は

「an-tiit」
「繋がりの歌」

かっこいいロックサウンドが特徴的な「an-tiit」ですが、フルバンドで演奏されたのはこの日が初めて。
想像していた以上にかっこよかったです。
日替わり曲なのが勿体ない。また聴きたいです。

そして「繋がりの歌」
昨年7月に開催されたファンクラブイベントでは、声出しできない状況を踏まえて歌詞の「声」というフレーズが「光」にアレンジされました。

今回は声出し解禁で初めてのツアー。
その初日。

「声」という元の歌詞で歌われたことで、少しずつ日常が戻ってきているんだと実感できました。

ここ数年で「声にできたら」という歌詞がより強い意味を持ったと思います。

それと日替わり曲ではないですが、声出し解禁された「EVOLUTiON:」が最高でした。

南條さんの「叫べ!」に大きな声で応えるファン。

この日、一番熱く盛り上がりました。



最後に


大きな意味を持った今回のツアー初日。

それでも重くならないように。
みんなが楽しめる時間になるように。

南條さんが一生懸命考えて下さったんだなと感じました。

今まで行ったライブの中でも、トップクラスに楽しかったと言えるライブです。

スタンプの多少の掠れは味。これも思い出。


僕は5月7日の東京公演にも参加する予定です。

新しい発見もありそうだし、日替わり曲も楽しみです。

南條さんのファンで本当に良かった。


これから先も もっと詰め込んでいく

温かくて柔らかな 目には見えない光を

(ジャーニーズ・トランク/南條愛乃)



セットリスト


《2023.4.23 南條愛乃 Live Tour2023 〜ジャーニーズ・トランク〜 神奈川公演 セットリスト》

(blue -青の記憶-)
1. 最初の10歩
2. 飛ぶサカナ
3. 光
4. 君が笑む夕暮れ
5. あなたの愛した世界
6. Lonely voyage
7. 涙流るるまま
8. ヒトリとキミと
9. スキップトラベル
(Band session)
10. 静夜行
11. IRO
12. この胸に名もなき星
13. an-tiit
14. 繋がりの歌
15. 雨音と潮騒
16. シンプル
17. EVOLUTiON:

En.
18. ハートリップ
19. ヨルゴト
20. ・R・i・n・g・
21. ジャーニーズ・トランク

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