さよなら福岡さよなら平尾あたしの正しい街
26年過ごした大好きな北海道を後にし、一大決心で引っ越してきた福岡から、たった1年で去ることになってしまった。次の行先は神戸です。不安すぎる。
福岡、愛していた。
特に住んでいた平尾という町を心底愛していた。街までのアクセスがよく、しかしほどほどに閑静で、素敵なお店が多い。最寄り駅にさっぱり最寄っておらずどこに行くにもバスでの乗り換えが必須で、駅から家までの最終バスが22時には出るためすすきのを21時過ぎには出なければいけないという不便さの中で学生時代を過ごしたわたしにとって、平尾での生活は夢のようだった。
チーズケーキやドーナツの専門店、格式高い雰囲気のラーメン屋、ランチが安い焼肉店、小洒落たビストロ、美味しいもつ鍋屋さん。平尾にはなんでもあった。地元には味の民芸とロードランナーしかなかった。どっちももう無いし。
というわけで、愛する福岡、愛する平尾での1年を振り返ってまとめておこうと思います。さよなら福岡、バイト先で聞く博多弁が愛しくてたまらなかったよ!
2022年3月
桜が咲くのが早くてビビる。ちなみに地元札幌はだいたいこどもの日あたりに満開になります。同じ国の話か?
この頃は積極的に近所のお店を開拓しようと奮闘していて、福岡のご飯の平均点の高さに圧倒されていた。
4月
能古島の花畑が綺麗でブチアゲ。
誕生日には素敵なホテルディナーをご馳走様になるもアツいコンタミネーションにより救急搬送、病院から帰ってくるタクシーの中で日付が変わり誕生日を終える。4月にしてこの年2度目の救急車であった。
5月
入籍。万バズ。情緒がタワーオブテラー。
配偶者の趣味である釣りに初参加。海産物は北海道の方が美味しいけど、お刺身は福岡の方が断然美味しいと思います。採れる魚が違うし。白身魚の美味さに目覚めた。
福岡ではキス釣りに1回、タチウオ釣りに1回行きました。
6月
札幌からマブダチが遊びに来たので糸島へ。このあと誰かが遊びに来る度に糸島へ連行することとなる。ていうか福岡は観光地がなさすぎて糸島に連れて行くしか術がない。
またいちの塩の塩プリンがサイコーに美味しいです。
7月
のちに引越し前々日まで働くこととなる中洲の会員制スナックの面接に受かる。
髪がピンクになる。福岡では結局最後までピンクで過ごしました。ライブ会場でフォロワーにすぐ見つけてもらえてアゲだった。
船釣りででっけえタチウオを釣る。
8月
10数年ぶりに手持ち花火をするなど。福岡、ちょっと車走らせたらすぐ海に行けるの本当に良かった。
9月
弟カップルが来福。例に漏れず糸島へ。食に興味のない弟が福岡ではばくばく飯を食らっていて、福岡の飯力(メシヂカラ)の強さを実感。
ぬいぐるみたちを連れてやたら水族館や動物園へ行く。
10月
幼なじみが来福。屋台で飯を食う。
海の中道のバラ園とコスモス畑が完全に映えだった。配偶者は承認欲求の強い女を娶ったせいでどんどん他撮りが上手くなっていく。福岡は暖かい時期が長いので長く自然を楽しめて最高。
11月
静岡のフォロワーが来福。なんか毎月誰かしら来てんな。例に漏れず再び糸島へ。3度目にしてようやく糸島の正解を見つける。
ライブハウスの前で煙草を吸っている向井秀徳に遭遇。慌ててコンビニまでメモ帳とサインペンを買いに走り差し出すと「今買ってきたと?」と笑ってくれ、博多弁だ……と感動。
12月
北九州名物、資さんうどんデビュー。
有名ベーカリーアマムダコタンの系列の映えカフェに行くなど。アマムダコタンは最近生ドーナツ専門店アイムドーナツを開店し連日バチボコ行列を作っている。やり手。
2023年1月
バイト先の人たちと急激に距離が縮まりご飯会が増える。
結婚式の前撮りを見学しに両親が来福、3人で大宰府で食べ歩き。大宰府グルメはぬれおかきが好きです。
2月
梅見へ。既にもう暖かい。冬物のニット、札幌に帰るときくらいしか着なかったな。
3月
引越しの準備でバタバタ。配偶者はダイエット中&わたしは慢性金欠なのでここ最近外食は控えめだったんだけど、最後だと思うと食べたいものばかりで困った。食えるだけ食った。
食ってばっかりじゃね?
3月に入ってすぐ神戸に物件を見に行った。新神戸から三ノ宮に向かう地下鉄に乗り込んだら、ふらついた足元のロン毛髭眼鏡が缶ビールを片手に乗ってきて小刻みに揺れながら「チクショー!!」と叫んでいた。幸先が悪すぎる。本当にこれからこの街で暮らすんですか?
andymoriが言うところの夏が過ぎる速さよりもすごい速さで物件が決まった。時間つぶしで入ったカラオケで歌った曲に「準急で神戸まで」という歌詞があって、そうか、本当にこれからこの街で暮らすんだな、と思った。そうか。まあ、いいか。好きになれたらいいな。
さよなら福岡。人がごった返す三ノ宮で、都会では冬の匂いも正しくないと寂しくなる日は来るだろうか。福岡の冬の匂いが正しかったかも微妙だと思いますけどねおれは、北国生まれだしね。
さよなら。寂しいけれど、愛を感じるなにかが増えることは幸せなことだと思う。愛していました。さよなら、またね。
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