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生死

あの山々の稜線を見よ。
枯れ木の連なりが雪を纏って鋭く天を仰いでいる。
あれは生死だ。生死を彷徨う者達の道標だ。 
山頂の大蛇は死の淵にいる者全てを飲み込もうとしている。

生きる意思を持つ者は生き、絶望に苛まれている者は死ぬ。
私は生を生きる者だが、死を軽んじてはいない。
死は容赦なく我らを襲ってくる。
なぜなら人は生を諦めた者から死ぬからだ。

夏、あの稜線は深い緑に包まれる。
熱波が容赦なく吹く季節。
夏、人が簡単に死ぬ季節。

死の先に何があるのか。
私は死を恐れる者。
生の淵に手を掛けて決して離さぬ者。

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