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【THE UPDATE#4 イベントレポート】   ゲスト:テラロック主宰寺西康博さん

こんにちは!香川県さぬき市でまち宿AETEという民泊を運営している黒川です。

香川県出身であり大学で都市計画を専攻していたということもあり、前回に引き続き、株式会社HYAKUSHO様のまちづくりイベント(全6回)のイベントレポートをさせていただきます!🔥

これまでのイベントレポートはこちら↓

第1回

第2回

第3回


THE UPDATE!~サンポート高松の可能性を考える~とは?

サンポートエリアは開発から20年が経過し、近年再開発が計画されており、今後ますますの活性化が期待されています。同時に、社会全体の動きとしても、デジタル化への変革が強く求められており、20年経過した今、現在の潮流にあった新しいまちづくりのあり方が問われています。
そのような中、Setouchi-i-Baseの会員でもあり、全国で官民連携による都市再生・まちづくりのアドバイザーをしている湯川致光さんと、Setouchi-i-Baseコーディネーターの池嶋亮さんと小西真由さんが、様々な分野の有識者をゲストにお呼びし、サンポート高松の可能性について語り合う番組です。

ゲスト&MC紹介

ゲスト
■寺西康博(てらにし やすひろ)
テラロック主宰、国家公務員
1985年、香川県生まれ。多様な人が意見を交わす交流会「テラロック」を主宰。地域の若手と挑んだ地方創生コンテストで2年連続日本一。地域資源の掛け合わせによる事業創出に取り組む。ニュースコメンテーターや情報誌の連載など、公務員として異例の挑戦を続ける。

MC
■湯川致光(ゆかわ よしあき)
                      株式会社HYAKUSHO 代表取締役/パブリック・ディレクター
東北大学公共政策大学院修了(公共法政策修士)。立命館大学地域情報研究所研究員。神奈川県庁、香川県庁、高松空港株式会社を経て独立。県庁時代は、官民連携、ICT推進、マイナンバー事業に従事。高松空港時代は、広報・観光マーケティング、2次交通を担当。専門はPPP/PFI、官民連携、観光まちづくり、市民協働。丸亀市リノベーションまちづくり実行委員会委員長歴任。四国財務局、松山市等で講演。テキサスA&M大学(オンライン)、東洋大学、香川大学等で講義も担当。

■小西真由(こにし まゆ)
Setouchi-i-Baseコーディネーター/株式会社かける小町 代表取締役
香川県丸亀市出身。神戸大学在学中に、オーダーメイド式のパーティー料理専門のケータリンサービスを起業。
その後、イベント企画も含めたイベント総合プロデュースに着手し、大手企業の懇親会やレクリエーションを担当。手掛けた数は過去に800件を超える。
現在は長年にわたるデリバリーへの知見を生かし、飲食店の新規テイクアウト立ち上げの支援を行う。現在香川で飲食DXを意識したフードブランドの立ち上げ準備中。本番組では一民間事業者目線でのこれからのまちの在り方を探る。

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今回もSetouchi-i-Baseさんからお送りしています!(これまでと違ってbarカウンターからお送りしています。)

今回のイベントでは大きく分けて、

・コミュニティづくりのポイント
・これからのまちにおける新しいコミュニティのあり方

の2つのテーマを切り口に、高松エリアにおけるコミュニティのあり方を深掘りしていきます。

前回はかなり具体的な話が多かったですが、今回は改めて少し抽象的だけれども本質的な部分を扱っていきます。

なぜコミュニティづくりを始めたのか?

普通の人にとってコミュニティというと、既にあるものから選ぶことはあっても作ることはなかなかないと思います。部活やサークル、会社などほとんどの人は所属先を選んできたはずです。

わざわざ自分から作る決断をした理由を聞いていきます。

友達や知り合いの中で「自分は〇〇をやりたいんだ!」という熱い想いを持っている人たちが、どこか生きづらそうにしているのを見て、挑戦が消えて行っている気がして凄く勿体無いなと感じていたそうです。

挑戦したい人が声をあげて「いいね」と言ってもらえる場を作りたいし、自分自身欲しいと思い、テラロックを始められました。

都会と地方の違いとして、
「都会はいい意味で無関心。地方は悪い意味で関心がある。」という話が出ました。

よく出る杭は打たれると言われますが、関心がなければそもそも杭を打とうとすらならないのかもしれません。地方ならではの人との距離感が、場合によっては悪い方向に作用してしまうこともあるのではないでしょうか。

実際に始められてからは、周りの方から多くのポジティブな反応があり、自分の必要だと感じていた場が周りの人からも求められているものだと気づけたそうです。

コミュニティづくりのポイント

SDGsに代表されるように、誰1人取り残さないこと、つまり多様性を重視する方向に社会は進もうとしていますが、コミュニティは必ず排他性を持っています。

例えば、猫好きの人のコミュニティは犬好きの人にとっては居心地が悪く感じるかもしれません。

だからと言って、1つのコミュニティの中で多様性を担保しようとする必要はなく、複数のコミュニティがあることで多様性を担保することが重要だと言います。

高松というまちの中に、複数のコミュニティが存在し、自分に合ったコミュニティを自由に選べるということが大切です。特に都会と比べて地方の方がどうしてもコミュニティの数は少ないので、まちにおけるコミュニティの多様性はこれからのまちづくりのヒントになるのかもしれません。

また、コミュニティは一度入ると抜けにくくなってしまう側面もあります。
そこで、テラロックではSNS等でのグループを一切作らずそもそも入っているのか入っていないのかすら曖昧にすることで、自由にコミュニティの行き来ができるようにしているそうです。

新しいコミュニティのあり方とは

ここで、少しコミュニティの変遷を振り返ると、昭和は基本的な所属先は会社でした。なので退職した後に、所属先を失ってしまうという問題がありました。しかし現代に近づくにつれて、フリーランスのように会社に所属しない働き方の人も増えてきました。

また、価値観も多様化する中で会社だけでは満たされない人も現れ始めています。

1つの強力な所属意識のあるコミュニティに依存していたのがこれまでのコミュニティのあり方であるなら、新しいコミュニティのあり方は複数のコミュニティと関わりながら自身の変化や環境の変化に合わせて柔軟に所属先の組み合わせを変えていくことなのかもしれません。

自分がこの話を聞いて思い出したのは、東京大学先端科学技術研究センター特任講師の熊谷晋一郎さんの言葉です。

「自立とは、依存先を増やすこと」

「自立と聞くと、依存しないことのように感じてしまいますが、人間はさまざまなものに依存せずには生きていけません。依存先を増やし、少しずつ頼ることが自立することではないか。」というものです。

現代におけるコミュニティのあり方も所属する人がただ依存するのではなく、複数の依存先を持つことによって自立することができるように後押しする場のようになることなのかもしれないですね。

コミュニティから見た高松の魅力

個人がコミュニティに所属することで、新しい繋がりが生まれたり価値観が広がったりするように、普段会わないはずの事業者同士が出会うことで、まちに新しいものが生まれることもあるはずです。

なので、コミュニティという観点では、Setouchi-i-Baseのように同じ空間に異分野の凄い人がいるという状況が起こり得るのが都市部にはない高松の魅力かもしれません。

終わりに

無事に第4回も終えることができましたが、毎月1回(全6回)でお送りしているので残しところあと2回となりました!

次回は、JC高松の理事長谷口さん(谷口建設興業専務)をお迎えして、トラディショナルなコミュニティとまちづくりについて語りたいと思います🔥

■谷口 雄紀(たにぐち ゆうき)
(公社)高松青年会議所 第61代理事長/農業生産法人仏生山ファーム 代表取締役/谷口建設興業株式会社 専務取締役
地域で住み暮らし働く青年が集まり、高松のまちをより良くする事業を通して、自己成長の機会を提供する団体である高松青年会議所の理事長。1986年高松市生まれ。100年以上の歴史を持ち、世界中・日本中に広がる青年会議所のネットワークを通して、地域の未来を描いていく活動をしている。

11/30(火)の19:00~20:00に放送予定です!
イベントレポートを読んで興味を持ってくださった方に朗報です!
YouTubeで当日の配信を誰でも誰でも見ることができるので、チェックしてみてくださいね。


見逃した方はこちらをクリック↓


■リンク先

・Setouchi-i-Base(オープンイノベーション拠点)

・株式会社HYAKUSHO(新しい公共をつくる会社)

まち宿AETE(香川県さぬき市津田町にある「まち宿」)

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