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今こそPOP VIRUSが広まれば世の中明るくなってくれる気がする

数日前の深夜。『@iamgenhoshino が動画を投稿しました』という通知。こんな時間になんだろう、と思いつつ、それまで見ていたYouTubeを止めてインスタを開く。投稿は“うちで踊ろう” と題された曲。動画は1分に満たない、弾き語りをしたものだった。
心地よいアコギの音色と、今の状況を励ますような、彼らしい言葉の数々。聴いた瞬間、思わず瞬きをすることを忘れて画面に釘付けになった。おいおい星野源、家でじっとしてるだけでこんな素敵な曲ができるのか、やっぱりあなたは何者なんだ...と思いながら布団の中1人で3周はした。

話は変わるが昨年、わたしは彼の音楽文を書いた。POP VIRUSツアー、ファイナル公演のこと。その文章に付けたタイトルは 『“ドーム”の舞台を“ダンスフロア”に変えた 未来を踊り続けよう、星野源と共に』正直文章は今読み返すとなかなかにアレなのだが、このタイトルだけは気に入っている。それから1年。現在はあの時から予想もつかない状況になっている。ライブなどの楽しみはおろか、日常生活もままならいほどだ。そんな中でも

「うちで踊ろう ひとり踊ろう
変わらぬ鼓動 弾ませろよ」

相も変わらず彼は、私たちに踊る楽しさを教えてくれる。これを聴いた途端、わたしは思わず去年の景色を思い出した。あの日いた3万5000人がめいめいに踊る様子、確かに一人一人、老若男女問わず笑顔で楽しんでいたこと。

「生きて踊ろう 僕らそれぞれの場所で 重なり合うよ」

この歌詞の重みは、今痛いほど染みてくる。街へ出るのにも怖いような世の中。日常生活を送るのも恐ろしくなるような、数ヶ月前までは想像出来なかったことが起きているのだ。だけどそれぞれ、生きて踊り続ければそれが全て重なり、もしかしたら良い未来が見えてくるんじゃないか。

「生きてまた会おう 僕らそれぞれの場所で 重なり合えそうだ」

あの日も言っていた。クソみたいな毎日だけど、次会える時は笑顔で会いましょう、と。この悲しみや全てを乗り越えた先にはきっと、笑顔で会える未来が待っている。星野源とまた、踊る未来が待っているんじゃないか。わたしはやっぱり期待する。

この曲をきっかけに、たくさん人が “うちで踊ろう” を使って、ダンスや楽器を重ねて動画を上げたりしている。今、まわりまわって星野源のPOP VIRUSが広まってる気がした。そしてこうして、家にいる私たちが、それぞれの場所で彼の音楽を聞いて同じ時を重ねている。この苦しい時期、どうにか、生き抜いて欲しい。これを読んでいるあなたも、もしかしたら色んな不安を抱えてるかもしれない。でも大丈夫、その時はきっと音楽がまた誰かと繋いでくれる、決して一人じゃないことを教えてくれるよ。
乗り越えた先にはきっと、素敵な景色が待っているはず。






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