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言語化について

僕は、一人でいる時間が好きです。最近は、毎週末のように山でひとり焚き火をしながら、ぼーっとシチューをグツグツやるのにハマっています。

思い立ったら5分でこれが出来るのが村の利点

しかし、人間として生きていると、他の人間たちと戯れることが必要になったりします。特に、何かを成し遂げようとすると。コトが大きければ大きいほど、その傾向は強いようです。

百森は森林管理という仕事を主にしています。相手にするのは、2500ヘクタールの山林、500人を超える山主さん、下請の業者さん、村役場や県、原木の取引先など。とても一人では相手にできません。

そこで、組織が必要になります。百森は今、アルバイトの方もいれると10人程度の組織です。元林野庁、元森林組合、元教師、元フランス外人部隊など様々な背景を持つメンバーが集まっています。

組織としてコトにあたるので、互いの意思疎通が必要になります。その意思疎通において、言葉は有効なツールです。情報量が表情や身振りに比べると圧倒的に多く、意図伝達の可能性は飛躍的に上昇します。

そのようなツールがある以上、そのツールを使わずに意思疎通を図ろうとするのは怠惰であると言えます。言外のコミュニケーションの存在は否定しません。しかし、仕事上で言葉よりも利点があるでしょうか?

そもそも様々な背景を持つメンバーが集まっている以上、表情や態度で他人にものごとを察してもらう、というのは無理筋です。伝える側、読み取る側双方で想定した結果が出ず、ストレスが溜まるだけでしょう。

確かに、言語化には労力が必要です。わざわざ言語化する労力を払うくらいならば、黙って遂行した方が楽だったりします。しかし、目の前にいる相手を無視することは心理的安全性を著しく損なう、幼稚な行為です。

言葉を大事にする組織にしたい。山のなかでひとりコンビニ商品で構成された意識低い系シチューを食べながら、そんなことを考えています。

百森では最近、Redmineというタスク管理ツールを導入しました。ほかにもDocbaseという社内Wikiでのナレッジ蓄積も試みています。どちらも、言語化することで生産性を上げていくものです。

多くのツールと同じように、こういったツールも習熟しなければ結局「これ使わないほうがラクなのでは…」という気持ちになるものです。実際、手間自体が増えるのは間違いないですからね。

それでも言語化・可視化のチカラは歴史が証明してます。というか、継続的にチームで価値を産出し続けようとするならば、必須なんじゃないかな?と思ったりもします。単純に僕がモノを知らないだけかもですが。

林業って、わりと他の人間たちとの対話を避けたがる性質を持っているひとが多いように思います。僕も含めて。言語化という技術は、あまり進んで会得しようというものではないかも知れません。

しかし、正しい言語化ができれば、無益なコミュニケーションは逆に減らせるはず。手戻りが減りますからね。無駄なジャブを打つ必要がなくなる。一人の時間を大切にしたいひとほど、言語化は大事です。

というわけで、今回のアドベントカレンダーは、言語化を百森みんなで練習しようぜ!という意図があります。言語化がラクになれば、きっとその先にあるツールを使うのも少しずつラクになっていくはずです。多分。

なんだかオープン社内報みたいになっちゃいました。
一緒に頑張っていきましょう。

(田畑直)


この記事は、百森 Advent Calendar 2021の1日目です。



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