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丸太を集める手段、あれこれ

丸太は重い…

林業で取り扱う丸太は、用材利用が難しい材や2m未満の短尺材(別名:「タンコロ」と言われる)、用材利用される3m~4m材、たまに尺指定の材(「特殊材」)の3種に大きく分類されます。

重さを計算する上で、①樹種、②材の太さ、③長さ、④含水率というパラメータが存在するが、林業だと①~③が主に頭の片隅に置いて作業します。昨今重機の大型化に伴い、あまり考慮する必要性が低くなっていますが、参考まで。

例えば、①スギ、②20㎝、③4mで計算すると…
0.1(m)*0.1(m)3.144(m)=0.1256m3となります。

丸太の計算方法は色々ありますが、現場でよく使う”末口二乗法”で計算します。

さらに立木を伐倒したばかりの「生木」は比重0.96程度です。
なので、0.1256m3*0.96=0.120576t≒120kgとなります。

たかが20㎝の4m材が120㎏!めっちゃ重いやん!という話です。世の中のお父さん、意外と重いので、ハッスル厳禁です!

林業の集材方法

そうすると、丸太の集材は人力では限界があります。勿論できなくはありませんが、大仕事です…!なので、現代林業では重機やトラックを主に使用します。

集材方法について、今回は私が関わってきた現場や実際の現場から、以下の3通りを紹介します!乗り物好き、重機好き必見です!

車両系による集材

車両系は、山中に作業道という道を作って、トラックやフォワーダという重機で搬出します。

ガリガリ道付けをしております。
フォワーダによる搬出
トラックによる搬出

架線系

山に道を付けたくない、付けられないなどの課題がある場合、架線系による搬出が検討されます。

架線系も、①集材機を使用した集材、②スイングヤーダ、③タワーヤーダがあります。西粟倉村では架線系は見られないですが、全国的には利用されている技術です。

①集材機は、エンジン+ドラム(ワイヤーを巻いているやつ)が一体になった機械です。そこから出るワイヤーを滑車や立木を利用して線を張り巡らし、木を集材する方法です。

ワイヤーを巻いたドラムがついている集材機でワイヤーを巻いたり出したりして、
木を山から吊ってきます!
設備によっては、立木1本丸ごと宙吊りにできます!

最近は、②スイングヤーダや③タワーヤーダを使用する事業体さんも見られます。集材機を使用した現場より簡易で集められることや、作業道の整備を合わせて行うため、使用例が増えていると思います。

残念ながら、スイングヤーダは過去に使用したことがありますが、写真がありませんでしたので、③タワーヤーダのみ紹介します。

最近では、仮設が容易で集材速度も速く、ある程度自動運転が可能な高性能な機械が登場してます。

タワーヤーダ


こんな機械をワイヤーで吊って、伐倒した木を集めます

架線系の変形でコンビマシーンというのもあります。
ハーベスタのお尻にタワーヤーダの装置がついてます!この重機はお尻の装置を切り離せるので、ハーベスタ単体でも稼働できます。マジ色々な条件が合えば良いと思います!西粟倉では厳しい…笑

その他

  • ヘリコプター

海外で天然林の伐採とかで使われたり、国内でもスポットでやられております。

事業費がなかなか高額(だと思う)ですが、なかなか面白い仕事でした。

  • 馬搬

この現場は北海道の知り合いの現場です。作業道を使用しないで集材します。

個人的には将来はこれが良い!

率直に、オスプレイです!笑

以上です!ありがとうございました!

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