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林業イマムカシ

ある日、娘と車の話になり、「車は昔はなかったんだよ。」と言ったら、即座に、「そんなことないで!だってかあちゃん、昔一本しかワイパーがない車に乗ってたって言ってたじゃん!!」と言われて、はっとしました。

私の初マイカーは、今は中古市場でしかみられない、ホンダTODAY。このかつての愛車のことを、「かあちゃんが昔乗ってた車は、一本しかワイパーがなかったんだよ」と話したことがあったっけ。そのことを娘は覚えていたんですね。

そこで、はっとしたのが、昔って概念、めっちゃ広いな~ってこと。なにせ、人は、数十年前も「昔」っていうけど、100年前も、1000年前も、昔っちゃあ昔、ですよね。子ども的にはある意味、矛盾かも。

そう考えると、木を植えてから50年でやっと主伐(植えた木を全部伐採=収穫する)できる林業における昔って相当前そうだなー、とか思ってしまいました。

でも、そんなゆったりのんびりな林業ですが、実はこのところ、意外なほどに変化が訪れています。

よく言われてることですが、林業は他の産業と比較すると、IT化、機械化がめちゃめちゃ遅い。

けれど!

この道20年以上になってしまったうえに、4年のブランクを経ての林業界復帰したワタクシとしては、おおおお!!進化しとる!!と思うことが実は、結構あるんです。

例えば、図面。私が初めて林業界に足を踏み入れた頃、図面を作って、と言われると、A0版のどでかい図面をコピー機に持っていき、1枚ずつコピーしていました。そして、ある図面の上に別の図面の情報を加えたいときは、「投射版」に図面を重ね合わせて、必要情報を手書きしていました。

今では、GISでさっくりとたくさんの情報をレイヤを作成して重ね合わせ、しかもとってもキレイに印刷、量産できちゃいます。

そして、何より、写真の活用です。かつては、航空写真を「立体視」(専用の実体鏡を使ったりする)して、ざっくりの材積推定などの山の状況調査に用いていました。それが、10数年前にGISというものが導入され、衛星写真をPC画面上でみることができる様になり、「現地にいかなくても、色付きで広葉樹と針葉樹がはっきり違いがわかる!!しかも、割と新しい!!」と、当時、林業もついにデジタル化したな~と思ってました。はい。

ところが、さすがの林業界にも、更なるデジタル化の波はそれなりに、スピード感をもってやってきました。

今日現在、百森ではQGIS上で図面に赤色立体図(ブラタモリとかでもでてる、地形がわかりやすい地図。)や、航空写真をサクッと(といっても少々重い)を重ねて、日々活用しています。それこそ、「昔」の林業関係者からすると、びっくりな話ばかり。

同僚にいたっては、「(GIS上でみる)航空写真だと、広葉樹と針葉樹の差がわかりにくいので、やっぱドローンで撮ってから作業します。」だって!!

ああ、ワタクシ、昔の人になったんだなー、としみじみ。

いや、全然いいんです。

というか、むしろ、どんどん新しいものを入れて、ラクできる部分はじゃんじゃんラクをして、今日のゴハンのための林業だけじゃなく、将来のゴハンのための、林業の取り組むべき課題に時間を割けるようにしていければ、きっとミライは明るいはず!!

百森では、こんなこともちゃっかりデジタル化しています。

林業、昔と変わっとるが!

ということで、時間概念が、ゆったりのんびり、な林業界でも、20年もたつと、「昔はね、〇△■・・・」という話が、意外とできるようになっとるが!

びっくりするくらい、IT化も進んどるが!

と4年ぶりに仕事復帰し、浦島太郎なワタクシは、
ヒーコラいいながら、使い方を教えてもらいつつ、

「昔は、私、こんなことできんかったよね!!」と、ハサミを使ったり人にみえなくもない絵をかいている4歳の娘にとっての「昔」(確かに1年前はできていなかった!)に、思わず笑ってしまう、今日この頃です。

(長井美緒)


この記事は、百森 Advent Calendar 2021の17日目です。

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