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#92 最近よんだもの(24) 私は河童になりたい

「私はヤギになりたい ヤギ飼い十二ヵ月」(内澤旬子、山と渓谷社)

 小豆島でのヤギとの暮らしを描いた「カヨと私」(本の雑誌社)の続編といってよい。楽しくかつ壮絶なヤギたちとの生活。そして、著者の愛と情熱が、ただただ尊い。ヤギの下僕とも思えるような、奉仕の日々。愛しきヤギたちの食事である雑草への学びと知識の深さよ。農園を運営する我が身にとっては、雑草はやはり雑草でしかない。こんなふうには生きられない。ヤギとの生活を活字で体験するのは楽しい。一緒に暮らしたいとは思わないが。

「私の実家が売れません!」(高殿円、エクスナレッジ)

 小説家が実家じまいを完遂させるまでのノンフィクション。著者による小説「上流階級」(小学館文庫、既刊4巻)が思いのほか面白かったうえに、私も妻も実家についていずれ考えなければいけない時期がくることもあり、読んでみた。不動産や税の知識はもちろん、親戚筋との折衝や、ネット活用の不要品処分など、かなり勉強になった。なんといっても、読み物として面白い、というのが素晴らしい。が、こんなバイタリティはないな。高殿さんすごい。

「水木しげるの古代出雲」(水木しげる、角川文庫)

 古事記だの国譲りだのまったく詳しくないが、出雲について基本的なことを学んでおきたかったため読んだ。ひたすら楽しく、勉強になる。水木しげるはいい。また河童の三平も読もう。それ以外も。評判の鬼太郎の新作アニメも観てみましたよ。こんなんなのか、今どきの鬼太郎は。昔のも詳しくはありませんが。

 他にもいくつか読み進めているけど、仕事もそれ以外も忙しく、本に向かう姿勢が定まらない感じ。畑仕事は冬にかけて減っていくだろうけど、年内はあれこれ大変そう。ひと息つけたら、本を持って温泉に行きたい。

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