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はじめの一歩

 1992年、スーツケースひとつに、本がいっぱい詰まった大きなダンボールがふたつ。
ペットキャリーの中には、愛猫エリーちゃん。

そんないでたちで、20代の私たち夫婦は初めてアメリカの地を踏みました。

 あの日のロサンゼルスの青い空を、私は一生忘れることはないでしょう。それほど私にとって、大きな一歩でした。

 夫は仕事でインターネットを使っていましたが、まだ家庭にはコンピューターなど高嶺の花。情報は手紙、電話、人づて、新聞、テレビ。。。私は、まだそれしか方法がなかったアメリカの主婦’暮らしを知る、最後の世代かもしれません。

今はもう、お料理のレシピもササッとすぐに検索する時代。レストランで食べた味を、すぐに再現できるかもしれません。

でもあの頃は不便であっても、美味しいものを食べた時、そこの出身の方と出会ったらそんな話題になって、そして教えてもらって、それがご縁でなかよくなって。などという、そんなゆっくりとした楽しみもありました。

 夫と私とエリーちゃん。そんな暮らしは歳月のなかで家族が増えて、それに伴ってたくさんの経験をわたしに与えてくれました。暮らしのなかで、どれほどの人々に助けられたかわかりません。

 そんな日々をまとめてみたくなったこと、私の失敗が少しでも皆さんのお役に立てたら、と。そんな思いを込めてこのマガジンをゆっくり作ってみようと思います。

どうぞお付き合いください。


アメリカで迎えた初めてのお正月 ローズパレードにて

              

1992年からのアメリカ暮らし、ボストンはそろそろ四半世紀になりました。 「取材」と称していろいろ経験したり、観光ガイドも楽しんでいます。 https://locotabi.jp/loco/hyacinth 応援していただけたらとても励みに思います。