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カツオに直七かけたって話

朝一で空港へ。ずっと楽しみにしていた高知旅行。

去年、移住漫画を読んでからずっと行きたかった高知。新年の書き初め大会で「高知に行く」と書いてから、ことあるごとに「高知」と言い続け、この日に有給取るぞと宣言し続け。
途中、会社の有給制度がなくなったりしてどうなることかと思ったけれど、なんとか勝ち取った休み。2泊3日。


平日だからか、空港が空いていた。
売店で売っていた、おにぎりと豚汁を食べる。おにぎりの具、昆布とかたらことか、渋めなやつ食べてみたいけど、いつもツナマヨなんだよな。
今回は柚子胡椒がプラスされたおしゃれなツナマヨだった。

5年ぶりの飛行機。
レールがない、かつ、高速で動く乗り物が苦手な私。飛行機も例に漏れず。高いところも苦手なのに、窓際の席が空いていると言われて、そっちの席に変更してしまった。しまった。

離陸する瞬間の、あのふわっとする感覚が怖い。ぐんぐん離れていく地面。
雲の上から見る街並みは、ジオラマみたいだった。そのせいか、思っていたほど怖さを感じず。
これなら一人海外も大丈夫だな、と思ったけど、まだちょっと早い気もする。


到着。レンタカーで四万十まで移動する。
「川を見る」と「カツオを食べる」が今回の目的。それ以外何も決まっていない。
しばらく考えて、漫画で目にしていた中津渓谷をナビにセットする。

1時間半ほどで到着。空気が冷たい。澄んだ空気って、体感温度下がる気がする。
ガイドツアー参加中のおばあちゃんたちを追い越しながら進んだ。
横を流れる川の色が、青い。「仁淀ブルー」と呼ばれているそうだ。
奥の方にある「雨竜の滝」も見た。川より滝のほうが好きかもしれない。途中の道で目にした小さな滝は水の流れが絹のようだったけど、雨竜の滝はレース編みのようだった。繊細な水の集まりだった。

いつまでも見ていられる。
水が当たっている岩肌がつるつる。何年も時間をかけて形を変えてきているのだろう。今見ている景色も、何年か後には、また違った姿になっているのかもしれない。


かなり時間がたっていた。予約しているお店に間に合わない。急いで向かう。

急いでいるのに、途中で芋けんぴ屋に寄ってしまった。美味しいって聞いていたお店があったのだもの、寄る以外の選択肢ないでしょう。
ノーマルと塩を購入。家族にも。


3時間ほど運転して、四万十市内に到着。長かった。でも、意外と運転好きかもしれない。山と川と海を見ながら走るのは気持ちがいいし。
とんでもない山道は怖かったけど。対面通行ができない細道を必死で通り抜けた。どっちが進むとか、止まるとか、みんなあの一瞬でどうやって判断してるんだろう。

一瞬、宿に立ち寄る。
宿泊者、まさかの私しかいなかった。
自由に使ってね〜と言われる。気を遣わなくていいのは楽だけど、この広さで一人は怖い。

予約していた近くの居酒屋へ。待たせたな、カツオ!
タタキは塩とタレを。刺身でも食べた。厚切り、そして身がぷりっぷり。生臭さがない。
どの皿にも直七が添えられていて、それを絞るのが通らしい。みそ汁にすだちをかけたときのことを思い出す。もちろん、カツオと柑橘も相性抜群だった。

卵焼きの量が多くて注文するか悩む。
あ、隣の人と分けっこすればいいか。
隣の席は男性三人組。突然卵焼きを半分差し出されたら怖いかな、と思いつつ声をかける。快くもらってくれた。

そのまま、明日のスケジュールを一緒にたててもらう。
沈下橋と海をおすすめされる。ひろめ市場も。あとチキン南蛮のお弁当も美味しいらしいけど、それは食べる余裕なさそうだからまた今度。全部メモしておいた。

最後デザートご馳走してくれた。さつまいもとバニラアイス。青のりが混ざっていて、ほのかな塩味を感じる。彼らは明日釣りに行くからと先に帰っていった。

商店街をふらふらして、寒くなって帰る。人が少ない。明かりも少ない。宿に帰っても一人。ちょっと寂しい。

※サムネはカツオのたたき。おいし〜。

サポートしていただける日が、いつか来るのかなあ。