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寿司も錫も輝いてたって話

三連休は第二の故郷に行ってきた。第二、とは言っても第一の故郷がどこなのか、私には分からないけど。それはまた別の話。

大学の友人たちと1年ぶりに集まる。私と住む地方が同じ子が車で拾ってくれるとのことで、1時間くらい電車に乗って集合場所にむかった。そういえば2週間ほど前に、両親と車で来たなと思い出す。

無事合流。コーヒーを飲みながら高速を進む。最近転職活動をしているらしい。次が最終面接とのこと。現職の上司も、エージェントも、面接先の社員も、自分に都合のいいことしか言わないから見極めるのが難しいと言っていた。志望動機などを聞いたが、どれも納得できる答えだった。彼女の思考を重ねて答えを出すところをとても尊敬している。

途中有名なサービスエリアに寄ろうとしたが、車が入り口まで溢れていたので諦めた。さすが三連休。次のパーキングで休憩。ほーほけきょがいた。

目的地到着。新幹線でやってきた友人二人と合流し、寿司屋へ。友人が学生時代アルバイトしていたお店。どのネタもぷりぷりつやつやで美味しい。海鮮を食べると帰ってきたな感が強まる。ご厚意でデザートもいただいた。真面目に働いて信頼関係を築いたんだな〜と、店長と話す友人をみて思った。のどぐろ、ずっと口の中にいてほしかった。

美しい


そのあと、友人の後輩がやっているコーヒー屋さんへ。車を見張るため、車内に残る。今まで飲んだコーヒーの中でトップを争う美味しさだった。苦すぎないやつ。私は酸味が少なくて苦すぎないのが好き。このコーヒー美味しすぎる!って5回は叫んだ気がする。次があったらフラッペ飲んでみたい。

学生時代に行きたかった鋳物の工場へ。ぐい呑みを作ってきた。錫の融点が231.9℃ということだけはっきりと覚えている。あの錫のなめらかさ、忘れられない。光が反射して鏡のようだった。触れてみたかったけれど、そんなことしたらこの指がおわるので我慢。その日の気候や作業過程の関係で、失敗することも多いらしい。最後の完成確認はどきどきだった。4人中3人成功。ひとりだけ底が抜けたぐい呑みに。彼女はそのまま持って帰ると言っていた。

美しい


エアビーでとった宿に宿泊。いい感じの古民家。餃子つくろ〜と言ってスーパーに行ったはずなのに、買ってきたのはお惣菜。あの時のやる気はどこへ。先に銭湯に行って汗を流す。宿から持ってきたシャンプーが、異常なほど泡立つ。泡立つシャンプー嬉しい〜と思いながシャワーで流すと、髪に違和感が。指が通らない。今まで体験したことがないほどのギシギシ感。隣を見るとみんな軋んでいた。これボディソープじゃない疑惑が生まれる。必死に髪を梳かしている状況が面白すぎた。

宿に戻ってからまた事件が。友人が悲鳴をあげる。あいつがいたのだ。私は戦力外。もう一人も。一人は今まで出会ったことがないとのことで未知数。最後の一人は嫌だと言っているけど多分できるタイプ。無理組二人で殺虫剤を買いに走る。専用の薬剤がほしかったけどなかった。裏側の項目にあいつの名前が入っているものを選び、戻る。スプレーを渡して別部屋で待機。キッチンからの叫び声を聞きながら震えて待っていると、役目を終えた友人がやってきて一言。見失った。一瞬で恐怖の館になる古民家。

いくら待っても出てくる気配がないので、リビングを締め切って安全地帯にすることに。買ってきたお惣菜を温めて用意をする。餃子なんてつくれる気分ではなかった。お惣菜にして正解。食べながら近況を伝え合ったが、いつの間にか交際相手に求めること論争が始まっていた。完璧にエスコートしてほしいタイプ vs 自分でやるからしてほしくないタイプ。1対3の白熱した戦い。特に勝敗は決まらなかったけど。

寝る場所を決める争いはあったが、1日目ラストはみんなで仲良くボブジテン。カタカナ語を日本語だけで説明するゲーム。特殊キャラ「デイヴ」が出るとジェスチャーだけで伝えなければなのだが、これがめちゃめちゃ面白かった。ルール説明をしたときに出てきた「サンバ」の単語ならジェスチャー簡単そうだよね〜と話していたら、本番でまさかのサンバ引き。サンバ、意外とイメージできない。普段ゲームが苦手な友人が、才能開花させて一人勝ちし続けていた。

体力の限界を迎え、あいつの姿に怯えながら就寝。

※サムネはきらめく寿司たち。

サポートしていただける日が、いつか来るのかなあ。