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インスタントフィクション集

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400字適度の作品集です。自由に書いてますが何か感じでくれたら嬉しいです。
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2021年12月の記事一覧

帰省列車

ドンドン、ドンドン。

鈍く響く線路の音、電車は北へ向かって走る。

いつもと違う進行方向の向きに座り、切符の席に座る。

男は1人で2席を陣取りここは自分の場所だと荷物を置いた。

ドンドン、ドンドン

音もなく近づいてきたあなたは私の隣に座る。

進行方向に向き2人で座る。

窓の外は静かな世界、全てを飲み込む無音の世界。

肘掛けだけが自分の場所を作ってくれている。

ドンドン、ドンドン

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インスタントフィクション『斜光の差す部屋』

インスタントフィクション『斜光の差す部屋』

白い部屋だ。
大きな窓が1つ、海が見える。

一脚の椅子の4本の足が、長い影を作っている。
ひんやりとした風が白いレースのカーテンを揺していた。

2本の足の影。
波の音が大きくなり、レースのカーテンをタッセルに縛りつけ、潮臭い風をも取り入れる。
蒼い光が部屋を照らし出す。

3本の足の影になった。
2本は重なり太い影になる。
差し込む夕日で部屋は真っ赤に染まった。

たまらず遮りカーテンを閉めた

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