最近読んだ本とか

最近もいくつか本を読んでいるがうーんブログに書くほどではないなーと思って全部スルーになってしまっているので軽く感想を書いていこう。

『マゼラン雲』。レムコレ二期の目玉のひとつで、レムがその晩年まで外国語への翻訳を拒み続けていた幻の長篇の翻訳。たしかデビューしたての第二長篇かな。いろいろと理由はあるようだが、読んで見ればレムらしさには溢れているもののそんなにおもしろくはない。長大な宇宙への旅をその出発前から、船の中での変化までをじっくり丹念に描き出しているのがおもしろいわけだけれども、退屈で長すぎ(500p)。短けりゃなと思うが、短いとこのゆったりとした旅のつらさの表現も減じるだろうし、難しいところだ。

『最後の宇宙飛行士』。もともとホラー小説や吸血鬼小説で名を馳せた作家が、ホラー・モンスター・パニック小説の文脈でファーストコンタクトを描き出している。エンタメとしては抜群によくできているし記事を書けるレベルの作品だが、あまりネタをばらしたくないなあと考えるとちと難しい。

『越境と冒険の人類史』。航空宇宙工学者が書いた人類の冒険史。つまらなくはないが歴史の粒度はざっくりとしていて、まあまあ航空宇宙工学者が書いたもんだしな……という感じ。

『移動迷宮』に続く中央公論新社から出た中国SFアンソロジー第二弾で、こちらは女性作家の作品を集めたもの。作品の質が低いわけではないのだけど、ほとんどの短篇が好みに合わなかった。良いのももちろんあるけどね。

クトゥルフ神話TRPGの『カタシロ』を友人らと遊んだ。

1対1の対話型シナリオをKP1(僕)、PL2の変則的なかたちで遊んだが、対話型なのであまり問題はない。もともとはマダミスとして作ろうとしていた話のようだが、わりとサクサク進んで1時間ぐらいで終わり、囚人のジレンマ、テセウスの船などの思考実験を重ねながら最後の決断で考えさせられる作りになっていておもしろい。1対1でやるよりも2人プレイヤーがいたほうがそれぞれの意見がわかれるのでむしろおもしろかったかもしれない。

RPをしっかりとやるタイプだと演劇的にも楽しめるだろう。個人的にはロールプレイすると背筋が寒くなるようなタイプなのでしないけど。

マダミスとかいっぱいやりたいけど、なかなか一緒にやってくれる人を探すのは難しい。そりゃオンラインセッションの相手を募集する機械と場所はあるわけだけど、見ず知らずの人といきなりやるほどの勇気はない。

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